キャンピングカー生活1年「アウトドア女子」の車内「ギア収納ワザ」公開! 「登山&キャンプ道具」片づけのヒントに

キャンピングカーでの登山、キャンプ用品の収納方法を大公開(撮影:Dois de Nós)

登山やキャンプを楽しんでいる人にとっての大きな悩み、アウトドア用品の収納。趣味が高じて年々増えていく大事なギアたちだが、収納スペースに余裕があれば問題はないが、限られた場所に収納となるとどうしても頭を抱えてしまう。

筆者は夫婦でキャンピングカーで暮らしながらヨーロッパを周遊中。旅をしながらも趣味の登山とテント泊は続けたいと考えていたが、アウトドアギアはどうしてもかさばり場所を取るため、狭い車内での収納が課題であった。

今回は狭いキャンピングカー内でテントや寝袋などのアウトドアギアをどのように収納しているのか、使用している収納道具や収納アイデアを紹介していく。車中泊で登山、キャンプを検討している人だけでなく、都市部の狭いマンションやアパート暮らしの方への収納の参考になれば幸いだ。

■夫婦でキャンピングカーに暮らしながらヨーロッパを周遊中

筆者は夫婦2人でそれまで住んでいた日本のアパートを引き払い、長年の夢だったヨーロッパでのキャンピングカー暮らしを開始して1年以上が経過した。中古で購入したキャンピングカーにはキッチンやベッド、トイレやシャワーといった生活に必要な装備が全て備わっている。狭い車内や慣れない環境で不便なこともたまにあるが、快適で充実した旅を送れている。

日本に住んでいた頃から夫婦で登山とテント泊が趣味でヨーロッパでも各地の山を登りたいと思い、登山用具やキャンプギアを持ってきたが、キャンピングカーの大きさは全長6.7m、幅2.2m、高さ2.7mで収納スペースも限られている。2人分のアウトドア用品の他にも日々の生活で使う調理器具や、衣類なども全て車内に収納しなくてはいけないため、最初は大苦戦した。

■登山・キャンプギアの収納

登山道具の「見せる収納」はカッコよくて憧れるが、走行中は振動でガタガタと騒音がするだけでなく、道具の破損や故障にも繋がるため絶対NG。おすすめは積み重ねられるタイプのコンテナボックスを使った収納だ。車のトランクに2つを縦に重ねてピッタリ入るサイズのコンテナボックスを選び、その中にほとんどのアウトドア用品を保管している。

ボックスの中の収納のコツは、テトリスのようになるべく隙間を埋めながら詰めていき、細々している調理器具などは小さめのボックスにまとめることだ。このように全ての用品をボックスの中で隙間なく収納することで、走行中も動くことなく安全に保管できる。

要注意なのがダウンシュラフ。収納袋で圧縮された状態のまま長期保管すると、シュラフ自体の保温力の低下に繋がってしまう。理想は風通しがよく湿気のない場所でハンガー等に掛けて吊るして保管することだが、スペースの限られている車内ではなかなか難しい。

そこで使用しているのが通気性に優れたメッシュタイプのスタッフバックだ。これでダウンを潰さずに保管が可能となる。シュラフ2つを保管するのにボックス1個分のスペースを取ってしまうが、品質を長持ちさせるためにも、必要だと考えている。

■登山ウェアの収納

登山ウェアは車内の棚やクローゼットへ収納している。ハンガーを使って吊るせるクローゼットにはダウンジャケットやウィンドシェル。その他のウェアはなるべく普段着の服と一緒にしないよう、登山ウェアは一つの棚に分けて保管している。

積み重ねタイプの整理棚を使い棚の中を2段にし、狭いスペースを活用。デッドスペースには靴下や丸めて筒状にした服を入れて、隙間も上手に使って収納している。

その他、車中泊でも使用するヘッドライトやランタン、カップなどは取り出しやすい車内の収納スペースに保管している。このように頻繁に使う用品は車内、大きくかさばる道具はボックスに入れてトランクに保管している。

■登山後の車内でのメンテナンス

スッキリときれいに保管し、アイテムを長持ちさせるためには使用後のメンテナンスが大事だ。使用後は収納する前に泥などの汚れをしっかり取り除き、よく乾かしてから保管するようにしよう。車内ではいつでも吊るして干せるように至るとこに突っ張り棒を設置し、下山後にすぐ乾かせるように工夫している。

使用していなくても天気がよく干せるスペースがある場所では、定期的に外に干して乾燥させて湿気を取り除くようにしている。このように狭い車内でも使用後の手入れと乾燥、定期的なメンテナンスを怠らず、長く愛用できるように心がけている。

■狭いキャンピングカーでも工夫次第で上手に収納可能!

筆者は日帰りの登山道具からテント泊で使用するテントやマット、そして雪山登山のアイゼンに至るまで、山のアクティビティに必要な幅広い用品を狭いキャンピングカーに収納できている。

狭いスペースでもデッドスペースを利用したり、なるべくコンパクトな用品選びを意識し、時には処分して必要なアウトドア用品を見直すことも大事だ。長く大切に使いたいからこそ手入れをしっかりし、上手に保管しよう。

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