真鶴沖の岩漁場で豊漁続く 大型クロマグロも 40年間で売り上げ最高額

岩漁場で水揚げされた大量の魚=1日、小田原漁港

 真鶴沖の岩漁場で豊漁が続いている。岩漁業協同組合によると、昨年の漁獲量は最近25年ほどで最多。直近1年間の漁獲売り上げも40年間で最高額に上るという。同漁協ではこれまでになかった大型サイズのクロマグロも揚がっており、小田原でも豊漁に沸く。専門家は要因として黒潮の蛇行や気候の変化の可能性を挙げる。

 午前4時の小田原漁港(小田原市)。水揚げされたばかりのブリや成長途中のワラサのほか、アジ、イワシなどが次々と発泡スチロールの箱に詰められていく。岩沖で漁を終え、同漁港にやって来た青木勝海さん(76)は「普段は取れない南の方に生息する魚も揚がっている。漁に時間が取られて他の仕事に手が付かない」とその“大漁ぶり”を口にする。

 岩漁協には13人の定置網漁師がおり、真鶴・岩地区の沖合の相模湾で漁を営んでいる。昨年秋ごろから水揚げが増え始め、今年3月末までの漁獲量は114トンに上り、昨年同期比で1.9倍となった。年ごとに見ても2023年は690トンで22年の539トン、21年の486トンを大きく上回り、記録が残る1999年以降で最多となった。

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