Aプレ利用実績最多/23年度 ホタテ輸送増

 青森県は24日、ヤマト運輸グループと連携して取り組む県産農林水産品の保冷輸送サービス「A!Premium(エープレミアム)」の2023年度実績を発表した。取引数は国内・海外合わせて22年度比1.8倍の1万6091個となり、2年連続で過去最多を更新した。大手回転ずしチェーン向けの県産ホタテ輸送が前年よりも伸び、全体を押し上げた。

 県によると、内訳は国内向けが1万5944個、海外向けが147個。国内向けでは、全国に約600店舗を展開する大手回転ずしチェーンが、県産ホタテを扱うフェアを22年度よりも長い期間開催したほか、新型コロナウイルス禍の影響が小さくなり、飲食店の需要が増えたことも要因という。

 品目別では、ホタテやサーモンなどの水産品が全体の96%を占め、数量は1万5394個と、22年度の1.9倍に増えた。モモや嶽(だけ)きみ、大鰐温泉もやしなどの青果品輸送は565個で全体の4%だった。

 エープレミアムの利用や営業をきっかけに始まった関連取引数は、7784個。22年度(9230個)よりも減少したが、エープレミアム本体の取引数と合わせると前年度比32.6%増の2万3875個で、初の2万個超えを達成した。

 県とヤマト運輸は、24年度から航空路線「青森-大阪(伊丹)」線を活用した航空輸送を試験的に始める。25年4月までに、西日本エリアへの新たな需要の獲得とスピード輸送の実現を目指す。県の中村義人県産品販売・輸出促進課長は「航空機輸送を活用して、さらなる販路拡大を目指したい」と話した。

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