【ミャンマー】友好橋が閉鎖、住民はタイ側へ避難できず[政治]

ミャンマー軍事政権は21日、東部カイン(カレン)州ミャワディとタイ北西部ターク県メソトを結ぶ第1友好橋を閉鎖した。ミャワディ周辺では国軍と抵抗勢力の戦闘が激化しているが、地域住民がタイに避難できない状況となっている。独立系メディアのミッジマが23日伝えた。

地元住民によると、ミャンマーの当局が21日午前8時ごろ、同国側のゲートを閉鎖し、タイへの出国ができなくなった。タイ側のゲートは開いており、ミャンマー側への入国は認められているもようだ。

橋の閉鎖に伴い、ティンジャン(ミャンマー正月)に合わせてタイから一時帰国していたミャンマー人出稼ぎ労働者が職場復帰できない事態に陥っている。住民のタイへの避難もできなくなった。

ミャワディでは、郊外にある第2友好橋も通行できなくなっている。この橋の付近で19日夜から国軍と少数民族武装勢力のカレン民族同盟(KNU)や同勢力の支援を受けた民主派武装組織との戦闘が激化。20日から閉鎖されている。第2友好橋は主に物品輸送に用いられている。

タイ当局によると、第2友好橋付近での戦闘勃発後にメソトに渡った避難民は約3,000人に達した。両都市を隔てるモエイ川のミャンマー側には現在も数千人がとどまっているという。

貿易業者らは、ミャワディ経済区と二つの友好橋付近での戦闘が激化しているため2国間貿易に支障が出ると懸念を示した。

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