【F1】中国GPのリタイア問題でハース小松代表が反論「どちらかといえば、角田のせい」

ハースの小松礼雄代表(左)とRBに所属する角田裕毅

F1のRBに所属する角田裕毅(23)が21日の中国グランプリ(GP)決勝でリタイアした問題で、追突したケビン・マグヌッセンの所属するハースの小松礼雄代表が反論を展開した。

角田は決勝で順調な追い上げを見せていた矢先の27周目、セーフティーカー導入からの再開直後に、後ろを走っていたマグヌッセンに後方から激突されてスピン。角田はレース続行不可能となり、無念のリタイアを強いられた。

審査委員会は、マグヌッセンに非があると判定。10秒のタイムペナルティーが科された。しかし、この裁定に真っ向から異を唱えたのが〝加害者〟と認定されたマグヌッセンを指揮するハースの小松代表だ。英メディア「オートスポーツ」は、小松代表の見解を報道。マグヌッセンにペナルティーが下された裁定に、こう反論している。

小松代表は「彼は角田をコースアウトさせなかった。彼はターン6の内側に飛び込み、エイペックス(コーナーの内側の頂点)に到達して、角田はワイドになったが、それでも空間から離れ、角田は徐々に戻ってきた」と主張。「彼はコースアウトしていないので『戻ってきた』という定義は間違っているかもしれない。でも、ケビンが全面的に悪いわけではない。私からすれば、最低でも50・50だ」とマグヌッセンだけに非があるという判定はおかしいと訴えた。

続けて「どちらかといえば、角田のせいだと思う。正直なところ、彼は角田に向かってターンしたわけでも何でもない。彼はインに飛び込んでエイペックスにぶつかったが(それで)クルマの向きが変わったわけではない。角田をコースアウトさせたわけでもない。彼にはまだスペースが残っている。それなのになぜペナルティーなのか」と主張した。

同メディアによると「小松はペナルティーに不服はないものの、判定に納得がいかないため、チームはレースディレクション(責任者)に説明を求めると語った」としている。

今季、実力が拮抗する両チームはかねて激しいバトルを展開している。中国GPで発生した角田のリタイア劇を巡って、場外バトルも過熱しそうなムードだ。

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