「嵐」新会社トップがメンバーの映画出演に言及 グループ再始動〝密着映像〟の行方

活動再開が期待される嵐

嵐の会社「株式会社嵐」(以下、嵐社)で代表を務める実業家の四宮隆史氏が取材に対し、嵐のメンバーの映画出演について方針を明かした。四宮氏は嵐社のほか複数の会社の代表でもあり、その一つが映画製作・配給会社スターサンズだ。映画界では、四宮氏が嵐社代表の〝コネ〟を生かし、嵐のメンバーがスターサンズの映画に優先的に出演することになるのではとの臆測も飛んでいた。

嵐は2020年いっぱいで活動を休止。嵐社は、嵐がグループとして再始動することを念頭に3月、都内に設立された。

代表には四宮氏が就任。現役の弁護士でもあり、映画会社スターサンズの代表でもある。スターサンズは東宝、東映、松竹の3大映画会社ではないものの、宮沢りえ主演の「月」(2023年)、松坂桃李とシム・ウンギョン主演の「新聞記者」(19年)、菅田将暉とヤン・イクチュン主演の「あゝ、荒野」(17年)など国内の映画賞レースでキャストや作品が受賞した映画を製作している。同社の映画に嵐のメンバーが出演したことはない。

映画界では、イチ映画会社のトップが国民的グループの会社のトップを兼務することに驚きの声が上がった。映画関係者の話。

「四宮さんが嵐との〝コネ〟を生かしてメンバーにオファーし、メンバーがスターサンズの映画に優先的に出演することになっていくのではと話題になっています。自身のルートでオファーするのは映画界、テレビ界では当然のことですが、国民的グループを独占されたら他の映会社はたまったものではないと」

嵐のメンバーではやはり、二宮和也が映画界で評価されている。

「東宝がニノと太いパイプを築いています」(別の映画会社関係者)

芸能界では、大手芸能事務所スターダストプロモーションのグループ会社として映画製作・配給会社SDPがあり、スターダストの俳優はSDPの映画に出演しているが、映画会社のトップがのちにマネジメント会社のトップを兼務するのは珍しいといっていい。そのため、映画界で議論を呼んでいるわけだ。

四宮氏に取材を申し込み、嵐のメンバーをスターサンズの映画に優先的、積極的に起用する意向はあるかと問うと、「特にそのような意向はありません」と回答。その理由として「キャスティングは映画表現の根幹にあたる要素ですので、当然、最良の映画製作を実現するための選択をする所存です」と説明した。

ただ、前出関係者からは「嵐が再始動することになれば、その経緯やメンバーに密着するドキュメンタリー映画をスターサンズが手がけるのでは」という見方も。果たしてどうなるか――。

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