海上自衛隊と海上保安庁、神奈川県横須賀市などは24日、同市内の海自横須賀基地で合同の防災訓練を行った。遠州灘を震源とするマグニチュード(M)8.6の巨大地震が起き市内も被災した想定で、負傷者の救助や支援の流れを確認した。
訓練には各機関や地元住民ら約130人が参加。海自の医療関係者が負傷者役に負傷の程度によって治療の優先順を決める「トリアージ」を行い、テント内で治療する様子を実演した。
海自が保有する移動式キッチンも登場し、参加者にはラップで包まれた皿に盛り付けられた温かいカレーライスが振る舞われた。ラップを取り換えることで、水が不足する被災地でも皿を洗わずに多人数に対応できる工夫という。
1月に発生した能登半島地震で被災地に投入された入浴設備も展開された。男女別でテント内に着替えスペースと浴槽、シャワーが備えられ、隊員は「被災者にじっくり入って、温まってもらいたい」と話していた。