ロサンゼルス・エンジェルスのマイク・トラウトが好調だ。現地4月23日に行なわれたボルティモア・オリオールズ戦で1番に入ったトラウトは、初回の第1打席で先頭打者アーチ。ア・リーグ単独トップとなる9号を放った。
そんなトラウトは近年、怪我に苦しんだ。2021年はキャリアワーストの36試合出場にとどまり、22年は119試合、23年は左有鈎骨骨折でおよそ半分の83試合にしかグラウンドに立てなかった。24年シーズンの開幕前には、「いますぐではないが、トレードを申し出る時期が来るかもしれない」と、13年も在籍しているエンジェルスの選手として、初めて退団をほのめかした。
しかし、すべてはエンジェルスで勝つためだった。専門メディア『Halo Hangout』は、「ショウヘイ・オオタニがいなくなろうとも、オーナーのアート・モレノが勝てるチームを作らなくとも、トラウトはエンジェルスで優勝したいと考えている。キャンプ時に初めてトレードに前向きな発言をしたのは、チームへの警鐘だった」と、トラウトの今季に懸ける思いを伝えた。
「2年目の12年にMLBトップの49盗塁を記録。トップクラスのスピードを持っていたが、20年以降は最高で年2回しか成功させていない。しかし、32歳のトラウトはふたたび火を灯している。今季は24試合ですでに5盗塁。さらに三振も減った。打席での忍耐力、出塁した際の積極的な走塁をチームに自ら示している」
さらに長打を打ち続けている。9本塁打はア・リーグ単独トップで、三塁打も2つを記録。総塁打54はリーグ4位の数字だ。エンジェルスの主砲は、2014年を最後に遠ざかっているプレーオフ進出を本気で目指している。
同メディアはトラウトに大きな期待をかける一方、「いまのエンジェルスに必要なのは、チームを牽引しているトラウトに他のラインアップが続くことだけだ」と、チームメイトの奮起を促した。
構成●THE DIGEST編集部