千葉県流山市/南流山駅周辺でまちなみづくり、一部で容積率を緩和

千葉県流山市は、南流山駅周辺の商業地域・近隣商業地域に当たる区域約13ヘクタールを対象にまちなみづくりを進める。市南部の玄関口となる同駅を交流拠点の一つに位置付け、市内外の交流を活発化するため土地の高度利用や商業の集積を促進したい考え。対象区域のうち、同駅南側の近隣商業地域約1・2ヘクタールの容積率を200%から300%に緩和する都市計画変更案の概要を11日にまとめた。
都計変更案の概要によると、容積率を緩和する区域は南流山2の一部。建ぺい率は80%のまま変わらない。概要の縦覧期間は25日まで。5月25日の公聴会後、案の縦覧を始める。都市計画審議会や関係機関の協議を進め、2024年度内の決定告示を予定している。今回の容積率緩和で、市のマスタープランなどとの整合を図る。
市はJR武蔵野線とつくばエクスプレス(TX)が乗り入れる同駅を、流山おおたかの森駅周辺地区を補完する副次交流拠点に位置付けている。2月に同駅周辺地区のまちなみづくりの基本的な考え方を示した「指針」を策定。同地区が抱える▽低階層の建物が多く、集客施設が少ない▽商業・業務用との集積が不十分▽建物の老朽化▽未利用地が多い-といった課題解消に向け、空間形成のコンセプトや取り組みの基準などをまとめた。
対象区域で開発や建設を行う場合、同指針に基づいた建築計画を要請する。同指針に沿って建てた建築物に対し、補助制度を創設する予定という。
南流山駅周辺の西平井・鰭ケ崎地区、鰭ケ崎・思井地区、木地区では土地区画整理事業でまちづくりが進められてきた。3地区はそれぞれ換地処分公告を迎え、宅地供給が進んで人口が増加しているという。市は同駅や周辺施設の利用者数も増加を見込んでいる。

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