DeepX、フジタら/油圧ショベルの自動施工デモ実施、作業の安全性や課題検証

機械の自動化技術などを開発するDeepX(東京都文京区、那須野薫代表取締役、冨山翔司代表取締役)と土木研究所(土研、藤田光一理事長)、フジタの3者は24日、共同開発した油圧ショベルの自動施工技術を実演するデモンストレーションを実施した。積み込みや掘削といった連続作業を実演し、作業の安全性や課題を検証した。2、3年後の現場導入を目指し、システムの改良を続ける。
デモは、国土技術政策総合研究所(国総研)と土研の敷地内にある「建設DX実験フィールド」(茨城県つくば市)で開催。ゼネコンの担当者らが視察した。仮置き場や固定場所での積み込み作業を想定し、油圧ショベルの安全性や検知機能、制御方法を確認した。
油圧ショベルは、土研が整備している自律施工技術基盤「OPERA」を通じて制御する。DeepXは、建機に搭載する計算処理などを行う自動運転システムを開発した。フジタは現場で求められる機能の助言などを通じて開発に携わった。
油圧ショベルの運用に当たっては、作業内容を指示するユーザーインターフェース(UI)上で、掘削する範囲とダンプの停車方位を入力。作業開始を指示すると、掘削からダンプへの積み込みまでの作業を約40秒で行う。
ダンプの掘削経路は、シミュレーターで生成した点群データを基に作成する。約6000通りの候補の中から、最も掘削量の多い経路を選択し作業を行う。

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