【西武】先制されると10戦全敗… 打線組み替えもOBは「軸がない」と悲嘆

苦しい戦いが続く西武・松井監督

西武は24日のオリックス戦(京セラ)に延長10回に3―4でサヨナラ負けを喫し、今季2度目の4連敗。5カード連続の負け越しとなり、借金は今季ワーストの7にまで膨らんだ。相手に先制された試合は10戦10敗。また延長戦はパ・リーグ記録の13連敗となった。

先制されたら勝てない――。今季の西武を象徴するジンクスが、この日も〝効力〟を発揮した。先発したドラフト1位ルーキー・武内が3回にゴンザレスに先制の1号ソロを被弾。スタメンから源田、外崎、アギラーを外す大胆な打線の組み替えを断行したものの、8回までは散発2安打と機能しなかった。

このまま無抵抗敗戦の流れかと思われた土壇場の9回に、3番・中村の通算473号(歴代12位)となる2号ソロなどで3点を挙げて一気に同点に追いついた。ところが、なおも二死一、二塁の好機で代打・源田が左飛。ここで追い越せなかったことが結果的に致命傷となった。

延長10回裏に4番手・本田が二死二、三塁のピンチを招くと紅林に左翼線へタイムリーを浴び、ジ・エンド。善戦むなしく連敗を重ねた。連日の打線組み替えを繰り返した揚げ句、この日は開幕から4番に固定してきたアギラーをスタメンから外し、とうとう軸がなくなった。

西武OBは「打線に軸がないから、打者一人ひとりが誰につなげばいいのか、誰に回せば得点になるのか、役割分担が曖昧で点が線にならない」と嘆く。改善されないチームの問題点は深刻さを増していくばかりだ。

今後の日程も次カードで敵地での首位・ソフトバンク戦(27~29日)、本拠地に戻ってから好調の日本ハムと2連戦(30、5月1日)、再びソフトバンクとの3連戦(同3~5日)が待ち受ける。大型連休に向け、西武の苦行は続く。

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