タイの邦人バラバラ遺体で日本人2人に逮捕状 暴力団関係者による取引失敗が引き金か

タイの警察(ロイター)

タイのバンコク近郊ノンタブリ県で19日に複数の黒いポリ袋に入ったバラバラ遺体が見つかった事件で、タイ警察は24日、殺人に関与した疑いで日本人の男2人の行方を追っていると発表。警察は遺棄に関与したとしてタイ人の男、通称ボムをすでに逮捕している。

タイ紙バンコク・ポストによると、タイ人の男は運転手として雇われたという。後部座席に2人、助手席に1人の日本人が座り、廃工場に送る途中で口論になった。後部座席の2人がボムに対し、駐車して降りるよう命令。ボムが外でたばこを吸っていたところ、車内から銃声が聞こえ、助手席の男性が頭部を撃たれ、死んでいた。

男2人が遺体を工場に運び込み、ずっしりとした黒いポリ袋を数個持って戻ってきたという。その後、男らはボムに袋をノンタブリ県で遺棄するよう指示したという。

警察は、被害者と男2人を日本の暴力団関係者とみなし、何らかの取引の失敗による事件だとみている。

タイ事情通は「加害者は暴力団で、日本国内相手の特殊詐欺グループを組織していたようです。タイ警察は24日に2人の逮捕状を裁判所に請求しました。ともに日本の警察から逮捕状が出ていたそう。2人が最近タイに逃亡したのか、それとも長年タイに潜伏していたのかはまだ分かっていません」と語る。

バラバラになった被害者は全身に入れ墨があったため、暴力団関係者とみられている。

「被害者は2022年にビザを取り消されていたそう。組のルールを破ったという情報があります」と同事情通は指摘している。

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