『ボヘミアン・ラプソディ』超えの大ヒット&観客スコア92%を記録!『ボブ・マーリー:ONE LOVE』で“伝説のDNA”が奇跡の共演

『ボブ・マーリー:ONE LOVE』© 2024 PARAMOUNT PICTURES

ボブ・マーリーの知られざる激動の生涯

カリブ海の小国ジャマイカで生まれ、世界中の希望となった伝説のアーティスト、ボブ・マーリー。彼は全世界でアルバムを7500万枚以上も売り上げ、歴史的名盤と言われる『エクソダス』は米タイム誌により「20世紀最高の音楽アルバム (the best music album of the 20th century)」に選出された。また、グラミー賞の特別功労賞生涯業績賞受賞に殿堂賞の複数受賞、<Hollywood Walk of Fame>への殿堂入り、国連平和勲章受賞など数々の偉業を達成。ジャマイカ初の世界的トップスターによる愛と希望に満ちた音楽は、今もなお世界中の人々に影響を与え続けている。

だが、白人と黒人のハーフとして生まれた出自や、国内の政情不安と政治家の思惑に翻弄される国民的英雄としての苦悩、さらに欧米がすべての中心だった当時の音楽業界において稀有な第三世界出身アーティストとして世界的な成功を収めた奇跡のサクセスストーリー、そして妻リタとの絆など、彼の音楽とメッセージの背後にある物語はあまり知られていない。

そして2024年、マーリーが愛した妻リタ、息子ジギー、娘セデラがプロデューサーとして参画した、まさに【正真正銘のボブ・マーリー映画】が誕生。いまだ愛され続ける、心震わすボブ・マーリーの音楽とメッセージ、知られざる激動の生涯を描く映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』が、5月17日(金)に日本公開を迎える。

ボブの家族たちが集結し“愛”の物語を紡ぐ

監督は第94回アカデミー賞で作品賞をはじめとする6部門でノミネートされ、ウィル・スミスが主演男優賞を受賞した名作、『ドリームプラン』(2021年)を手掛けたレイナルド・マーカス・グリーン。脚本にはレイナルドに加え、テレンス・ウィンター(『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』)、ザック・ベイリン(『グランツーリスモ』)らが参加した。

主人公ボブ・マーリー役には、『あの夜、マイアミで』(2020年)でマルコムXを演じ、高い評価を得たキングズリー・ベン=アディル。ボブの妻、リタ・マーリー役は『キャプテン・マーベル』(2019年)や『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021年)などハリウッド大作映画への出演が続く注目の俳優ラシャーナ・リンチが務める。

実力派キャストが渾身の熱演を披露していることはもちろん、妻のリタ、ボブとリタの実子であるセデラ・マーリーとジギー・マーリーなど、ボブ本人を誰よりも愛し、近くで見守ってきた家族たちが監修に参画していることも物語に深みを加えている。

あの『ボヘミアン・ラプソディ』の初日興収記録を更新

全米では公開から2週連続の首位を獲得(Box Office Mojo調べ)し、イギリス、フランスでは公開初日興収が『ボヘミアン・ラプソディ』を超え、音楽伝記映画史上最高の初日興収を記録(※DEADLINE)。ボブ・マーリーの母国ジャマイカでは公開初日興収として過去最高を記録、さらに週末の全作品興収のうち90%を本作が占める(※Artisan Gateway)という、記録づくめの“ONE LOVE”旋風が世界中を駆け抜けている。

そんな本作はマーリー一家が製作に関わり真の想いを込めていることに加えて、心地よく奏でられる音楽パフォーマンスと、ボブを中心とした同志たちの絆が胸を打ち大きな感動が拡がっているが、それもそのはず。ボブ・マーリーと一蓮托生に活躍したバンド“ザ・ウェイラーズ”を演じるキャストには、メンバーの本当の息子たちも参加しているのだ。

伝説のDNAが刻み込まれた正真正銘のボブ・マーリー映画

今も世界を魅了し続けているサウンドを生んだボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの“本物のDNA”が放つバイブスは、レイナルド・マーカス・グリーン監督が「撮影中、ファインダー越しに『異常なほど本物らしい』と思ってしまう日が何度かあった」と力を込めるほど、他に類を見ない本作の大きな魅力となっている。

バンドリーダーでありベーシストのアストン・“ファミリーマン”・バレットを息子のアストン・バレット・ジュニアが(ドラムスのカールトン・バレットの甥でもある)、音楽監督兼ギタリストで「ロンドンの若きジミ・ヘンドリックス」とまで賞賛されたジュニア・マーヴィンを息子のデヴィッド・カーが熱演。身体的な類似はもちろんのこと、それぞれ自身も才能あるミュージシャンとして活躍している彼らによる音楽面での寄与と、ボブ・マーリーとザ・ウェイラーズが辿った人生についての深い理解と表現が、【正真正銘のボブ・マーリー映画】をさらに確固たるものとしている。

アストン・バレット・ジュニアは、自身の父親を演じることになるとは当然想像していなかったようだが、「(過去にはボブ・マーリーの映画の)別バージョンを製作しようとしていたことも知っている。でも今回はセデラ・マーリーから電話をもらい、本気だとわかったんだ。彼女に『映画を撮るから、あなたの父親役をやってほしい』と言われて、僕は『わかった、問題ない』と答えたんだ。セデラから認められたなら、やるしかないよね」と笑いながら振り返る。

プロデューサーを務めているボブの息子ジギー・マーリーからも、「台本のセリフにはアドリブを加えて、当時父親が言ったであろう言葉に変えていい」と背中を押してもらったというアストンは、この映画について父とも様々な話をしたそうで、「この作品を通した経験全体が神秘的だった。ボブおじさんやいろんな人の気配が感じられる。父も撮影現場にはいないけど、魂を感じる。父にはこの映画を製作することもその詳細も報告しており、感心していた。撮影時に見られた(音楽やアルバムなどの)制作過程での苦戦は、とても感情に訴えてくる。この作品を通して、父親たちのことをよく知れたように思う」と感慨深げに明かす。

デヴィッド・カーも、自分の父親役を演じ、ボブ・マーリーと共に仲間として成し遂げたことの偉大さを知る気分がどのようなものか周囲からたくさん聞かれるそうで、「夢が叶ったような思いだったと答えているよ。僕は父親の影響で演劇に夢中になった。父がいつもカメラを持っていて、よくホームビデオを撮ってくれた。大きくなってからは演劇に携わるようになった。今回の出演が特別に感じる理由は、父がしてきたことを活かすことができるからかもしれない」と語っている。

ボブの盟友がアドバイザーとして「本物の会話」を再現

さらには、関係者に“ネビルおじさん”の愛称で親しまれる、ボブ・マーリーにとって兄弟とも言える盟友、ネビル・ギャリックの存在も外せない。本作には【歴史アドバイザー】として、若いころからのボブとの人生や会話の内容、そしてジャマイカという国で起こった様々な出来事までを確認する役割を担った。もちろん彼は劇中にも登場する人物であり、グリーン監督は「ネビルは25年から30年、この作品を製作しようとしてきた。長い間ネビルが取り組んでいるのは、それほどボブのことを愛しているからだ」と証言する。

ボブの作品のアートディレクターでもあり、象徴的なアルバムジャケットやツアー背景、照明のライティングまで手がけてきたネビル。彼は「いつも言っていることなのだが、ボブが僕のことを親友だと思っていたかどうかは分からない。このことを彼に判断してもらう義務があると思っている」と謙遜するが、ボブと分かり合い、エネルギッシュで独創性あふれるネビルおじさんにしかわからない詳細なエピソードは豊富の一言では収まらず、本作の製作期間中、キャストもスタッフも誰もがネビルに話を聞くのが楽しみだったそう。ネビルは、ボブ・マーリー役を演じたキングズリー・ベン=アディルのことを、実際に彼がボブを呼ぶのに使用していたのと同じ「スキップ」というニックネームで呼び、「目の前にいたのはキングズリーじゃなくて、ボブだったから」と、これ以上ない称賛を送っている。

ネビル・ギャリックは、残念ながら映画の公開を迎える前、2023年11月14日に逝去。後にも先にも、本作を超える本物のボブ・マーリー映画が誕生することはなく、この『ボブ・マーリー:ONE LOVE』こそが唯一無二の本物となる。

そんな彼らに囲まれて、キングズリーは「何でも知っている気で臨むのは止め、周囲の意見や状況をいつでも受けられるようにした。周りのジャマイカ人を本当に頼りにしていた。この作品は彼らの文化であり、撮影後に自宅に帰り、『アストンが指摘してくれなかったら、上手くいってなかったな』と思うこともあった。細部がとても重要だった」と感謝の思いを吐露。父親たちにも負けず劣らずの信頼関係で、この大役を演じあげたことを誇りに思っているようだ。

『ボブ・マーリー:ONE LOVE』は2024年5月17日(金)より全国公開

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