J1撃破の瞬間ベンチで涙「グッとくる」 G大阪で挫折…感極まる24歳に感動の声「泣いた」

白井陽斗がG大阪相手に決勝ゴール【画像はクラブ公式サイトのスクリーンショットです】

琉球が番狂わせ、格上のG大阪をルヴァン杯で2-1撃破

Jリーグ・ルヴァンカップ1stラウンド第2回戦は4月24日、各地で8試合が行われ、FC琉球(J3)がガンバ大阪(J1)を2-1で下す番狂わせを演じた。殊勲の決勝ゴールを決めたアタッカーは、歴史的1勝に思わず涙。勝利の瞬間、ベンチの姿を捉えたワンシーンに「グッとくる…」「泣いた」などと感動の声が広がっている。

タピック県総ひやごんスタジアムで行われた琉球対G大阪の一戦は、沖縄県で初めてJ1クラブを公式戦で迎えた記念すべき一戦に。試合は立ち上がりから格上のG大阪が攻勢に出る展開になったなかで、琉球も負けじと相手ゴールに迫ったなか前半43分、MF富所悠が右足で先制ゴールを叩き込んだ。

後半になるとG大阪の反撃に遭う。立ち上がりの同4分、攻勢を受けたなかでゴール正面からMF鈴木徳真にミドルシュートを決められ1-1の同点に。同26分にはFW唐山翔自に最終ラインを抜け出されるとGKと1対1のピンチを迎えたが、シュートは右ポストに当たり難を逃れる。

すると琉球にチャンスが到来。後半31分、自陣後方からの縦パスをMF岩渕良太がダイレクトで前線へ。これに反応したFW白井陽斗が最終ラインを抜け出しドリブルでゴール前へ迫ると左足で勝ち越しゴールを奪取。これが決勝点になり、5406人の観客が詰めかけた本拠地で歴史的1勝を掴んだ。

殊勲の決勝弾を決めた白井にとっては感慨深い勝利に。24歳のアタッカーはG大阪の下部組織から2018年にトップ昇格。しかし、定位置争いに打ち勝てず21年に契約満了を言い渡された。翌年、J2ファジアーノ岡山へ完全移籍も1年で退団。昨年から琉球に加入し、1年目はリーグ戦28試合3得点、今季はここまで全10試合に出場し8得点と、上々の結果を残している。

そうしたなかで迎えたG大阪との一戦。自らの一撃が古巣を大会敗退へと追いやる運命的な幕切れとなった。Jリーグ公式X(旧ツイッター)上には勝利後の琉球ベンチを捉えたワンシーンがアップされ、終盤にピッチをあとにしていた白井がスタッフに祝福されながら目頭を押さえている様子が映し出されている。

挫折を経て主役に躍り出た姿にファンからも「白井の涙はグッとくる…」「泣いた」「こっちまでもらい泣きしてまう」といった感動の声が続々。J1撃破のジャイアントキリングを見事に達成した琉球において、眩い活躍を見せた24歳アタッカーのさらなる飛躍に胸が高まる。(FOOTBALL ZONE編集部)

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