EduArt アートで社会課題を表現 区内児童の作品も多数 横浜市神奈川区

ユニークなアイデアの作品が会場を彩った

現在開催中の「第8回横浜トリエンナーレ」のパブリックプログラム「OURLIVESNOW,OURLIVESTOMORROW―今を切り取り、未来を描く⼦どもたちのアート作品展」が4月16日〜22日、JR横浜タワーアトリウムで開催された。神奈川区在住の望月実音子さんが代表を務めるアート教育団体EduArt(エデュアート)が主催。

会期中は、同団体が市内の学校8校で実施したアートプログラムで子どもたちが制作した作品90点を展示。神奈川区内の学校からは、青木小・菅田の丘小・横浜朝鮮初級学校の児童らの作品が紹介された。

児童たちは総合学習の時間にSDGsに関するレクチャーを受け、様々な社会課題をSDGsの17の目標別に分類。その後、各自が1項目を選び、針金や布、電池や機器の部品など、様々な廃材を活用して、学んだことや感じたことをアートで表現した。貧困や労働問題などの社会課題を、子どもらしい自由な発想で表現した作品からは、大人も思わずハッとさせられるような深みも感じられた。

横浜インターナショナルスクールからは、高校1年生が参加。トリエンナーレのテーマ「野草」に合わせて、魯迅の詩集『野草』の序文を読み込み、感じたことを草木や野草を使ったアート作品で表現した。また、20日・21日には、野草を題材にした版画づくりのワークショップも開催された。

望月さんは、「アートとして表現する工程で、SDGsや社会問題を自分事として落とし込んで理解することができると思う。その作品を通して多くの人にも考えるきっかけを与えてくれたのでは」と話した。

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