東洋水産にレガシー事業撤退の検討求める、投資家集団がリポート

Svea Herbst-Bayliss

[ニューヨーク 24日 ロイター] - 投資会社の日本グローバル・グロース・パートナーズ・マネジメント(NHGGP)率いる投資家グループが「マルちゃん」ブランドで知られる東洋水産に対し、レガシー事業からの撤退、配当の引き上げ、自社株買いを検討するよう求めていることが分かった。ロイターがリポートを確認した。

同グループは東洋水産の株式3.8%を保有。共同で4件の株主提案を行っており、今年の年次株主総会で可決されれば、株価はほぼ倍の約1万7300円まで上昇する可能性があるとしている。

海外で急成長している日本の上場企業に投資するNHGGPは東洋水産について、冷蔵倉庫事業から撤退し、戦略的買い手への売却か株式上場を検討すべきだと指摘。また、加工食品事業と水産食品取引事業の分離を提案し、これらの事業は資本コストをカバーできるほど規模も競争力もないとしている。

東洋水産の株主還元は2021年から23年にかけてライバルの日清食品ホールディングスに20%以上後れを取っているとも指摘。この差は埋められるとした。

東洋水産からのコメントは今のところ得られていない。

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