みんなで子育てを応援する「絵本おゆずり会」企画!約2,500冊が新たな家族のもとへ【ふくしま子育て応援隊】

子育て中のみなさま、「絵本の力」って何だと思いますか?
さまざまな動物や人物が登場する物語に子どもたちを引き込むことで想像力を育み感情が豊かになっていくこと。多くの単語を覚え言語力が高まるとも言われています。そして、お父さんやお母さんが読み聞かせをすることで親子の絆も深まっていきますよね。子育て中の人でなくても、子どものころに親に絵本を読んでもらった記憶を鮮明に覚えている人も多いかと思います。

けれど、子どもが大きくなって読まなくなってしまった絵本はどこに行ってしまうのでしょうか?古本屋に引き取ってもらったり、知り合いに譲ったりする人もいるかと思いますが、実は自宅でずっと保管しているという人が多いそうなんです。「思い出の詰まった絵本はなかなか捨てられない」という声も聞きます。

そうした中、今年3月に開催した「中テレ祭り2024」の子育て応援企画「きぼうスマイルルーム」で、福島中央テレビと福島民友新聞社が共同で「絵本おゆずり会」を開催しました。自宅に保管して読まなくなってしまった絵本をテレビと新聞で募集し、イベントに来場してくれた子育て中の家族に無料でプレゼントしようという企画です。

企画を立てたとき、スタッフからは「捨てられてしまうかもしれない絵本をリユースできるのはSDGsにもつながるね」という前向きな意見があった一方で、「一体、どれぐらいの絵本が集まるのか…。全く集まらなかったらどうしよう」という心配の声もありました。しかし、そんな心配は必要ありませんでした。募集を開始すると県内各地からどんどん絵本が集まり、最終的には4,000冊以上が届けられたのです。

イベント会場に並べてみると、小さな本屋さんのような雰囲気になりました。中には貴重な子供向けの百科事典やシリーズ本もあります。最新の絵本は少なかったのですが、親世代も知っている名作や定番のタイトルもそろいました。それらをジャンルや月齢に合わせて分類し、絵本選びも楽しんでもらえるように工夫しました。

イベント当日、来場者にはマイバッグを持ってきてもらい1人5冊まで自由に持ち帰ってもらいます。2日間の開催でしたが、503組の家族に約2,500冊をお渡しすることができました。

絵本を手にした家族からは「家計的に買うのを迷っていた作品があったので嬉しかったです」「子どもと一緒に絵本を選ぶ時間が楽しかったです」といった感想をいただきました。子どもたちも家でお母さんやお父さんに読み聞かせをしてもらうのを楽しみにしていた様子でした。

また、会場では「東日本大震災ふくしまこども寄付金」への募金の呼びかけも行いました。来場者から7万5,070円の寄付が集まり、4月19日に福島県こども未来局へ贈呈しました。

贈呈式で吉成宣子こども未来局長は次のようなコメントを寄せています。
「私も3人の子どもたちを育てるときに絵本を読み聞かせましたが、一冊一冊は高価なもので思い出もあるので捨てられないでいました。それを再び子育て中の家族に手渡し使ってもらえるというのはうれしい企画です。そして、そのイベントで寄付をいただき福島県内の子育てに役立ててもらうというのは“善意がまわっている”とても素晴らしい取り組みだと感じます。」

県では受け取った浄財を震災孤児への寄付や福島県で育つ子どもたちに夢を持ってもらえるような取り組みに活用していくということです。

福島中央テレビと福島民友新聞社は「ふくしま子育て応援隊」という共同キャンペーンを実施しています。今後も「絵本おゆずり会」の開催を検討しているほか、テレビや新聞紙面で子育てに役立つ情報の発信、イベントの開催などを行っていく予定です。

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