身近に本、触れてみて 寒河江市立図書館、「LiBOON」29日初稼働

移動図書館車「LiBOON」を見学する関係者=寒河江市役所

 寒河江市立図書館(石垣伸介館長)は本年度から、移動図書館車「LiBOON(リブーン)」を導入した。蔵書を積載して市内を巡回し、図書館をもっと身近な存在にするとともに、来館するのが困難な高齢者などに利用機会を提供していく。

 名称のLiBOONは、library(図書館)と「ブーン」という車の走る擬音にちなむ。全長約3.4メートル、高さ約2メートルの小回りが利く軽トラック仕様で、最大約500冊の本を積載できる。黄色を基調とし、人気絵本作家ヨシタケシンスケさんの絵がラッピングされている。指定管理者の図書館流通センター(東京)の所有で、この仕様の移動図書館車を東北で稼働させるのは初めて。

 同市の屋内型児童遊戯施設「さくらんぼこどもキャンパスCLAAPIN SAGAe(クラッピンサガエ)」がグランドオープンする29日に合わせ、移動図書館車は同所で初めて稼働させる。その後は市内の保育・幼稚園や高齢者施設、イベントなどでの活用を計画している。

 お披露目式が24日、市役所で行われ、出席した関係者約30人が車両を見学した。石垣館長は「図書館へ足を運ぶ機会が少ない人など、たくさんの人に本を親しんでほしい」と期待を込めた。

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