【コラム】大阪にあった、色々ブッ飛んだホールの話(完結編)。/CRAナカムラ

●CRAナカムラのぱちんこ泰然自若334
はい皆様ご機嫌麗しゅうっ!4月も終盤になりまして、ゴールデンウィークが間近に迫ってきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。今回はタイムリーに大都vs全日遊連の話題に乗っかりたいところですが、ちょっと我慢して続きモノの「完結編」にいきましょうそうしましょう。

かなり変わった営業で果敢に攻める大阪の某店舗、パチンコ雑誌の営業という立場で訪れた際に「十数人の店長」が現れてパニックに陥ったが、深く聞いてみると当時の労働基準法の「管理職は残業手当て無しで良い」を逆手に取った、非常にブラックなやり方。つまり入社した社員は全員もれなく1ヶ月で「店長」という肩書きを与えられ、残業し放題TIMEに100%突入という流れ。このやり方はしばらく後に某紳士服販売の会社が報道で指摘され、けっこうな社会問題になった記憶。で、この事実を聞かされた帰り際に「総店長」から色々と他言無用を念押しされる。

そんな事も忘れかけていた翌月、さっそく大阪プロレスを巻き込んでのイベントが開始され、その見届けで同店を訪れて事務所で店長達と談笑していたナカムラ。コーヒーやお茶菓子を頂きながら、しばらく過ごしていると…奥から「総店長」が出てきて

(総ー_ー)「このイベント、ほんまに5万でええの?レスラーだけで6人来てるやん」

このイベントは大阪プロレス側が値付けして、ウチは中抜きゼロなのでノータッチ。

(総ー_ー)「じゃあこれ、週イチでやりたい!」

との事なので、後で確認するべかーと思っていると、ちょうどそこにスペル・デ◯フィン(大阪プロレス社長)がホールから帰還してきたので、週イチ開催を打診。

(デ・・)「マジっすか!毎日でもいいですよ!あざっす!」

らしい。道場も常設リングもめっちゃ近くなので、何とでもなる模様。後は直交渉でやってもらおう。よしよし、じゃあボクは営業を終了してちょっと打って帰るかーと、そそくさと帰り支度をしていると…

(総ー_ー)「ところで…」

ここで総店長が話を切り替える。

どうやら、先月から求人をしても全く応募が来ないらしく…変な噂が出回ってるんじゃないかと。

( ゚Д゚)変も何も、こんな事(即店長・残業フルシカト)してたらそりゃーそうなるよねぇ…

と思ったが、当然口には出さないオトナな対応。

そんなに深く考えずに帰り支度を続けていると、

(総ー_ー)「ほんまに言いふらしてないか?」

まさかの容疑者扱い??

ってか、例えボクが言いふらしたとしても、いきなり求人応募がピタッと止まるような影響力なんて無いだろうよ。断固否定して、その日はサクッと帰宅。

それからしばらくして、冒頭でも書いた某紳士服販売チェーンがこの管理職量産の手法で大問題になり、遡って残業代+αを支払わなければならない判決を受け、当然その余波は同じ事をしていたこのホールにも直撃する。

順風満帆に有名店として肩で風を切って歩いていたのに、ここが躓きの始まりだったのかもね。

今やお馴染みのコンセプトコーナーやバラエティーコーナーなんかも、このホールで初めて見てシビレた記憶。

残念ながら数年前に倒産したのだが、実は潰れる直前に「どうにかならないか?」と相談を受けて

( ゚Д゚)どうにかならないこともないが……

と悩んだが、手は出さずにおいた。ホールとしては復活可能なんだけど、背負ってるモノが重すぎという判断。

今となっては、思い切ってやれば良かったかなーと若干後悔もある…そんなお話でございました。

■プロフィール
CRAナカムラ
奈良・愛知・岐阜・広島で店長職を10年歴任。その後、大阪の某チェーン店で統括営業本部長職を経て独立。常に打ち手目線を持ちつつ…と言えば聞こえはいいが、この男自身パチンコするのが三度のメシより好きという重症患者。

© 遊技日本合同会社