大分FCが4期ぶりに黒字達成 トップチームの人件費を含む売上原価削減【大分県】

株主総会後に会見する大分FCの小沢社長=大分市の大分フットボールクラブ

 サッカーJ2大分トリニータを運営する大分フットボールクラブ(FC)は24日、大分市内で定時株主総会を開いた。第26期(2023年2月~24年1月)の決算を承認。純利益は4700万円(前期比2億3300万円増)で4期ぶりの黒字を達成した。トップチームの人件費を含む売上原価を約2億4100万円削減したことが大きな要因。

 売上高は18億6100万円(3400万円増)。このうちスポンサー収入は7億3800万円(6400万円増)だった。入場料収入は3億3400万円(1500万円増)。「レゾド1万人」を掲げ、レゾナックドーム大分のホーム戦平均入場者数が9202人と約2600人増えたことが押し上げた。

 この結果、経常利益は4900万円になった。

 Jリーグはクラブライセンス交付の財務基準を設けている。赤字額が純資産を上回る債務超過や3期連続赤字でライセンスが剥奪される。新型コロナウイルス禍に伴う交付判定の対象にしない「特例措置」は、23年度決算で終了。大分の場合は第27期(24年2月~25年1月)から3期連続赤字のカウントが始まる。

 小沢正風社長は「第27期の経営見通しは不透明。入場料とスポンサー収入を柱に、企業と連携した商品開発など、さまざまな手段で資金を確保したい」と話した。

 チームはけが人が多く、今季11試合を終えて13位。小沢社長は補強に関しては「そのときの資金繰りによる。現有戦力で戦い、特別指定や2種登録の選手を中心に育成に力を入れていきたい」と語った。

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