「ふくしま植樹祭」11月10日開催 いわきで初、市の祭典と共同

 第69回全国植樹祭の開催理念を引き継ぐ「第7回ふくしま植樹祭」は11月10日、東日本大震災で津波被害を受けたいわき市錦町の須賀(すか)地区で開かれる。今年は第50回いわき市植樹祭と共同で開催する計画で「未来へつなぐ希望の森林(もり)づくり」をコンセプトに地域の復興と住民の憩いの場の創出を目指す。

 福島市で24日に開かれた実行委員会総会で示した。ふくしま植樹祭がいわき市で開かれるのは初めて。実行委はいわき市などと連携し、地域住民の意向を踏まえながら樹種や本数を決める。植樹面積は約1.2ヘクタールで、現時点ではカワヅザクラや海岸防災林に適したクロマツを検討している。

 会場は、勿来支所から南東に約1.5キロ離れた海沿い。東日本大震災で津波の被害に見舞われ、住民が検討を重ねて防災集団移転を決めた。その後、いわき市や県の復興整備計画で、防災空間としての活用などを進める土地として位置付けられている。

 全国植樹祭は2018年6月、南相馬市で上皇ご夫妻を迎えて開かれた。ふくしま植樹祭は緑を育む理念を引き継ごうと、18年11月に南相馬市、19年10月に大玉村、21年11月に浪江町、22年9月に矢吹町、23年9月に南会津町で催された。20年は猪苗代町で開催予定だったが、台風のため中止となった。

 植樹祭の時間は午前10時半~午後1時半。参加者数は昨年より200人増の700人で、8月下旬から募集を開始する予定。問い合わせは事務局(電話024.524.1480)へ。

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