【解説】物価高で「GW予算」「お小遣い」「貯蓄額」トリプルダウン 最大10連休も予算が少なく厳しい状態に

物価高の影響が、ゴールデンウィーク予算やお小遣い、貯蓄額の減少につながっていることがわかった。
2024年のゴールデンウィークの予算は、2023年より9617円減少し2万9677円となり、その原因として、65.8%の人が「物価高の影響」と答え、「自宅で過ごす」と回答した人も46.8%に増加している。

物価高がさまざまなところに影響

「物価高」が、今週末にスタートするゴールデンウィークにも影響していることがわかった。

明治安田生命によると、ゴールデンウィークの予算は、2023年から9617円減って2万9677円となり、3年ぶりに減少した。

予算を減らした理由として、「物価高の影響」を挙げる人が6割(65.8%)を超えたほか、過ごし方についても、「自宅で過ごす」(46.8%)と答えた人が、2023年より5ポイント以上増加した。

また、物価高の影響はお小遣いにも出ていて、夫が2023年より2513円少ない3万3039円で3年ぶりの減少となった一方、妻も1235円少ない2万2298円で5年ぶりに減少となった。

物価高がさまざまなところに影響し、ゴールデンウィーク予算やお小遣い額だけではなく、「貯蓄額」にも影響が出ている。

世帯の貯蓄額は1303万円と、2023年より175万円も減少しており、収入が物価高が追いつかず、貯蓄を切り崩している人が多いとみられる。

あらためて、夫と妻のお小遣いの平均金額のアンケート結果だが、自分で自由に使える金額は1カ月あたり、夫は2513円減少の3万3039円で3年ぶりに減少し、妻は1235円減少の2万2298円で5年ぶりに減少となっている。

長引く物価高で、生活必需品への支出額が増える中、夫婦共にお小遣いを減らしている。

15分間で16回…多くの「我慢」が聞かれる

金額は妻と比べて多いものの、減少率が大きい夫の皆さんにお小遣い事情と交渉方法を取材した。

60代の男性は「月は基本3万円なんです。交渉は昔からしてるけど、無理ですね。(旅行などは)うちはそこは我慢してます。グッと我慢」とコメント。

40代の男性は「(月に)2万円です。非常に厳しいですよ。ちょっと(ご飯)行くんでみたいな。渋々くれますね」と、50代の男性は「月3万円くらいですね。娯楽の部分をちょっと削らなきゃっていけない」と話す。

40代の男性は「無駄遣いしたときは、さみしいご飯で我慢しながら」と話している。

15分ほどの取材で、「我慢」という言葉が16回出てきており、なかなか「お小遣い上げて!」とは言いにくいようだ。

ゴールデンウィークで出費が増えていく中、使えないという声も多い。
この春、賃上げのニュースが多かった中、使えるお金も増えればお小遣いも増えるし、経済も潤うが、中小企業には賃上げの効果が波及していない。

2024年のゴールデンウィークは日並びが良く、最大10連休ともいわれているが、予算が少なく厳しい状況となっている。
(「イット!」 4月23日放送より)

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