国宝仏像11体、金色堂に戻る 平泉・中尊寺、東京で特別展終え

東京国立博物館での特別展が終わり、金色堂内の中央の壇に戻った国宝の仏像

 平泉町の中尊寺(奥山元照貫首)は金色堂に国宝の仏像11体を戻し、24日、法要で魂を入れた。東京・上野の東京国立博物館で1月から開かれた特別展でお披露目していたためで、同日報道陣に公開した。

 堂内は中央、西北、西南の須弥壇(しゅみだん)があり、それぞれの壇に阿弥陀三尊像と持国天立像(じこくてんりゅうぞう)、増長天(ぞうちょうてん)立像、六つの地蔵菩薩立像の計11体を安置した。約3カ月ぶりとなり、同日は「諸仏還座開眼(しょぶつげんざかいげん)法要」を行った。

 特別展は金色堂建立900年を記念して開かれた。同寺の菅原光聴執事長は「東京で多くの方に奥州藤原氏の文化や平和への祈りをお伝えいただき、非常にありがたいことだと思っている」と感謝。仏像が元の位置に戻り「やはり安心した」と話した。

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