ライジングゼファー福岡、B1昇格目指して6年ぶりプレーオフへ ホーム開催の準々決勝から開幕 福岡出身コンビが決意

B1昇格を誓うライジングゼファー福岡の寒竹(右)と児玉

バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)昇格を争う2部(B2)のプレーオフ(PO)が5月3日に開幕する。東西両地区の上位8チームが2戦先勝のトーナメントに挑み、決勝に進む2チームが昇格する。西地区2位のライジングゼファー福岡は、福岡県の飯塚市総合体育館で開催される準々決勝で東地区3位の山形と対戦。昇格に向け、地元福岡出身で主将の寒竹隼人(37)と兒玉貴通(31)が強い思いを示した。

6年ぶりのPOに挑む福岡は堅いディフェンスからの速攻がさえ、序盤は10連勝と勢いに乗った。中盤以降は苦戦が続いて地区優勝に届かなかった。準々決勝で対戦する山形には今季2戦2敗と苦戦したが、シーズンから気持ちを切り替えて迎えるPOに向け、ラモン・ロペス・スアレス・ヘッドコーチは「競争心と集中力を取り戻して勝ち抜く」と気合十分だ。

準決勝に進めば、西地区1位の滋賀と当たる可能性が高い。滋賀と対戦なら敵地での試合となるが、ここが昇格への大一番となる。難敵との戦いが続くPOに向け、寒竹は「勢いに乗ってチームの強みを爆発させた方が勝つ」と自信を示した。

ライジングゼファー福岡の寒竹(クラブ提供)

福岡大大濠高出身の寒竹は、島根と仙台の在籍時にチームのB1昇格を2度経験した実績を持つ。「古里でプレーして、ホームでPOを戦うのは人生で最高のシチュエーション。B1に上がれたら福岡への最大の恩返しになる」。37歳のベテランは194センチの長身を生かしてインサイドで外国人選手を封じ、得意の3点シュートで味方とファンを鼓舞するつもりだ。

■「ブースターと一緒に」

司令塔の兒玉もPOへの思いは強い。福岡・宗像高から大東大を経てキャリアを積み、自身初のB1でのプレーを目指す。「自分やチームへの応援を続けてくれた福岡のブースターと一緒に戦って、昇格を勝ち取りたい」。166センチと小柄ながら、鋭いパスとドリブルで試合を動かすプレーが持ち味だ。

本拠地の福岡は、高校などのアマ世代が全国屈指のレベルを誇る「バスケ王国」と呼ばれる。そのトップに位置するライジングがB1への重い扉をこじ開ける絶好機を迎えた。(山崎清文)

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