犬を人間のように扱うのが絶対NGな理由3選 愛犬を危険にさらしている可能性も…

1.食生活の違いで病気の可能性が高まる

飼い主さんがご飯やおやつを食べていると、愛犬が寄ってきてキラキラとした目で見つめてきたり、尻尾をぶんぶん振ったりして「ちょうだい♡」とアピールしてくることはありませんか?

愛犬のかわいい顔を見ると、どうしても「ちょっとだけ…」とおすそ分けしてあげたくなることもあるでしょう。

もちろん、飼い主さんが食べているものを犬に与えても問題ない場合が多いと思いますが、長期的に見ると身体的なトラブルを引き起こす可能性があるので注意が必要です。

人間用に調理された食べものは、犬にとっては塩分や糖分が多く、少量ずつであっても長期的に食べ続けていれば肥満の原因になることがあります。

また、味付けの濃い食べものに慣れた犬は、ドッグフードなどを食べなくなってしまうことも考えられます。そうなると、飼い主さんは食べないことを心配して、あれこれと与えてしまうようになることが多く、偏食や肥満の傾向が強くなってしまいがちです。

さらに、犬と人間は消化能力など構造が異なるため、人間用の食べものを食べることで消化器官に負担がかかることもあります。

犬と人間はそれぞれ異なる動物だということをしっかりと理解し、本当に犬のためになる食事やおやつを与えるようにしましょう。

2.お手入れのしすぎで皮膚や毛が痛む

毎日散歩に行けばどうしても汚れてしまいますし、犬特有の体臭がすることもごく自然なことです。そのため、愛犬をきれいにしてあげたいと、こまめにシャンプーをする人もいますが、それは犬の皮膚や毛を痛めることになるので注意しましょう。

必要以上に洗いすぎると、皮膚を守るために必要な皮脂まで奪われてしまい、バリア機能が低下してしまいます。また、被毛がパサつく原因にもなります。

基本的にシャンプーをするのは1か月に1回を目安におこない、それ以外のときに清潔にしたい場合はシャンプーを使わずにぬるま湯で部分的に洗ったり、濡らしたタオルで拭き取ったりして対応しましょう。

3.お出かけが多く心身の疲労を感じる

愛犬といつも一緒にいたいからと、お出かけに連れて行く飼い主さんもいると思います。公園でのお散歩やキャンプ、山登りなど犬も楽しめる場所であれば、それはとても素敵なことでしょう。

しかし、犬への配慮をせずに飼い主さんが行きたい場所にただ連れて行くだけでは、犬のストレスになる場合があることを覚えておいてください。特に、街中へのショッピングやお祭りのような人混みや知らない場所へのお出かけは、犬がストレスや疲労を感じることが多いと考えられています。

愛犬とのお出かけは、愛犬の性格をきちんと把握したうえで、愛犬が本当に喜ぶ場所に連れて行ってあげるようにしてください。また、家での留守番の場合も、リラックスして過ごせるように環境を整えて、トレーニングをしておくといいでしょう。

まとめ

犬を家族のように思うことは、犬にとっても幸せなことで、とても素晴らしいことです。

しかし、犬を「犬」という動物として正しく扱わず、人間と同じ感覚で育ててしまうと大切なはずの愛犬を危険にさらすことになる可能性もあります。

愛情を持って大切にしたいと思うのであれば、「犬」にとって本当に必要なことや幸せを感じることについてしっかりと理解するようにしてくださいね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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