旧西田川郡役所、再公開お待たせ 鶴岡・27日から、CFに1572万円の善意集まる

ドールハウス約30点が並ぶ常設展示=鶴岡市・致道博物館

 鶴岡市の致道博物館は、クラウドファンディング(CF)で募った資金を活用した国指定重要文化財「旧西田川郡役所」の再公開を27日に始める。シンボルの大時計を修繕したほか、ドールハウス約30点とミニチュア洋食器約3千点を常設展示する。

 木造2階建ての1階をミニチュアコレクションの展示室として、19世紀の英国の街並みをイメージした内装に変更した。ドールハウスは礒貝(いそがい)吉紀さん(1933~2011年)の作品約30点を紹介。作品は12分の1スケールで、昔ながらの欧米の家を室内装飾や調度品まで緻密に再現している。ミニチュア洋食器は極小雛道具研究家の川内由美子さん(東京都)から寄贈された約3千点を並べた。約150年前の西欧でままごとに使われたとされるティーセットなどが目を引く。

 2階では、これまで1階に展示していた化石や縄文土器など考古資料を配置替えした。時代順やテーマごとなど、より見やすい展示方法にした。

 同郡役所は本県沖地震に伴う大規模修繕などのため、2021年6月から閉鎖していた。再公開に向け、23年12月にCFを開始し、1572万円が集まった。

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