災害時の情報を共有 群馬県建設業協会と上毛新聞社が協定 現場の写真や動画を報道に活用

協定を締結した青柳会長(左)と関口社長

 災害発生時に現場の情報を迅速に発信するため、群馬県建設業協会(前橋市元総社町、青柳剛会長)と上毛新聞社(同市古市町、関口雅弘社長)は24日、災害時における情報共有に関する協定を結んだ。協会が運用する「災害情報共有システム」を今後、同社も利用し、県内に約8000人いる協会員が現場からリアルタイムに届ける写真や動画を報道に活用する。災害時に記者やカメラマンが近づくことができなかった箇所の状況なども紙面や上毛新聞公式ニュースサイト「#gunma」を通じて発信可能で、県民の安全確保につなげる。

 協会は2008年、全国に先駆けてGPS携帯を使った災害情報共有システムを導入。本県が記録的大雪に見舞われた14年、システムに寄せられた除雪情報をX(旧ツイッター)で発信したところ大きな反響があったことから、情報発信面を強化した新たなシステム「ぐんケン見張るくん」を構築した。同協会のXは現在、1万1000件のフォロワーがいるという。

 同日の締結式で青柳会長は「災害情報を事細かに発信し、県民と共有することが大事。今回の協定により、より掘り下げられた災害時の情報発信につながる」と期待。関口社長は「有事の際は未確認の情報が飛び交う。そういった中で現場に近い生きた情報は大きな財産になる。新聞社として県民の安全安心に資するべく、協定を活用したい」と述べた。

 協会は3月に群馬テレビとも同様の協定を結んでいる。

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