美術評論家・木島俊介さん死去 群馬県立館林美術館、近代美術館で館長務める

館林美術館で講演する木島館長、2009年3月

 群馬県立の館林美術館や近代美術館で館長を務めた美術評論家、木島俊介さんが20日、都内の自宅で亡くなった。85歳。

 木島さんは2002年5月に館林美術館長、05年4月に近代美術館長にそれぞれ就任し、10年3月に退任するまで兼務した。共立女子大教授のほか、渋谷区のBunkamuraザ・ミュージアムのプロデューサーなどを歴任。14~23年に神奈川県箱根町のポーラ美術館で館長を務めた。著書に「女たちが変えたピカソ」「クリムトとウィーン」などがある。

 二つの美術館で5年近く学芸員として木島さんを支えた染谷滋さん(71)=前橋市=は「抜群のセンスと美術の知識を持っていた」と話す。当時は予算も限られ、美術館運営も厳しい時代。「体を張って守ってくれた。群馬の美術界にとって大きな存在だった」としのんだ。

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