志田音々「仮面ライダーギーツ」から『THE 仮面ライダー展』埼玉スペシャルアンバサダーに「埼玉県出身者として誇りに思います」【インタビュー】

埼玉県所沢市の「ところざわサクラタウン」内「角川武蔵野ミュージアム」3Fの EJアニメミュージアムで、半世紀を超える「仮面ライダー」の魅力と歴史を紹介する展覧会『THE 仮面ライダー展』が開催中だ。その埼玉スペシャルアンバサダーを務めるのが、「仮面ライダーギーツ」(22~23)で桜井沙羅/仮面ライダーハクビを演じた埼玉県出身の志田音々。『THE 仮面ライダー展』埼玉開催を記念して、埼玉スペシャルアンバサダーへの思いや「仮面ライダーギーツ」の舞台裏を聞いた。

志田音々(C)エンタメOVO

-地元・埼玉で開催される『THE 仮面ライダー展』の埼玉スペシャルアンバサダー就任についての思いをお聞かせください。

身に余る光栄です。お話を頂いたときは、「私でいいんですか?」と確認してしまいました。日がたつにつれ、うれしさとありがたさを実感してきました。他に比べて「埼玉県出身」はいまひとつ話題になりにくく、こういうイベントが開催される機会も少ないので、今まで残念に思っていたんです。でも、埼玉出身者としては、埼玉は便利で生活しやすいところなので、『THE 仮面ライダー展』の埼玉スペシャルアンバサダーを務めさせていただけることを誇りに思います。

-妹の志田こはくさんも、「仮面ライダーギーツ」と同時期放送の「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」(22~23)に鬼頭はるか/オニシスター役で出演していたので、埼玉県からヒーロー姉妹が誕生しましたね。

母も驚いていました(笑)。妹はツンデレで、私が見ていないところで喜ぶタイプなので、今回の埼玉スペシャルアンバサダーの件も、私の前では平静を装っていましたが、母に聞いたら、すごく喜んでくれたようです。

-「仮面ライダーギーツ」に出演が決まったとき、現在のような状況は想像していましたか。

全く想像もしませんでした。最初は変身する予定もなかったですし。それがなぜか、変身することになり、大きなイベントにも出演させていただけるようになり…。そんなふうに「いいんですか?」と言いたくなるありがたいお話がいくつも重なった末、この埼玉スペシャルアンバサダーにつながったので、驚きとうれしさでいっぱいです。

-最初に変身すると聞いたときのお気持ちは?

うれしくて飛び跳ねました。やっぱり、「仮面ライダー」に出演する以上、変身はしたかったですから。撮影が始まった当初は、おもちゃの変身ベルトを買って、自分のYouTubeチャンネルに変身ポーズの動画をアップしていたくらいで。

-その思いが通じたわけですね。

ただ、最初は(番組を制作する)東映の方から聞いたのではなく、沙羅の弟・桜井景和(仮面ライダータイクーン)役の佐藤瑠雅くんから「姉ちゃん、変身するってよ」とメッセージが来たんです。それを見て、真っ先に日付を確認しました。「エイプリルフールじゃないよね?」と(笑)。それでも、その時はにわかには信じがたく、期待半分にしておこうと。実際に台本をいただいたら、確かに変身すると書かれていて。それからは、事務所のスタッフや家族、キャストのみんなと大盛り上がりで、「変身ポーズどうする?」「どんな武器で戦うのかな?」といろんな妄想を膨らませていました。

(C)エンタメOVO
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-初変身の感想は?

その日は、いつも以上に浮き足立っていました。「変身」となると、撮影に入る時間も早く、遠足に行くようにワクワクしながら、ロケ地に向かいました。でも、いざ撮影となったときは、やっぱり少し緊張しました。他のみんなは慣れているので、サッと変身するんですけど、私は初めてでしたから。ドギマギしていたら、一緒にいた(星乃)夢奈(鞍馬祢音/仮面ライダーナーゴ役)ちゃんがいろんなことを優しく教えてくれて。ありがたかったですね。そんなふうに、緊張感がありつつもすごく楽しかったです。

-アフレコはいかがでしたか。

アフレコも初挑戦で、想像の100倍くらい難しかったです。現場でスーツアクターさんの動きは見ていましたし、セリフも台本に書いてあるんですけど、いざ動きと声を合わせようとすると、すごく難しくて。事前に妹からアドバイスももらっていたんですけど、妹から教わったのは攻撃のときの声が中心で、相手の攻撃を受けることが多いハクビにはほとんど役に立たなくて。力いっぱいやったら、酸欠で頭がクラクラしてしまいました(苦笑)。

-テレビシリーズ完結後には、Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』(24)にも出演されましたね。

今までは「ギーツ」の映画(『仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』23)のエンディングにちらっと出たくらいで、本格的に映画に出演するのは初めてだったので、すごくうれしかったです。しかも、そのお話しを聞いたのが、本編がクランクアップした後だったんです。「今日が最後だ…」としんみりして撮影に行ったら、「まだ映画があるよ」と聞き、涙が引っ込んでしまいました(笑)。「またみんなに会える!」といううれしさと、映画に出られるうれしさで、喜びも二倍! 撮影現場は、既に1年以上一緒にやってきた仲間ばかりだったので、和気あいあいでした。物語の雰囲気がホラーチックだったので、休憩のときは瑠雅くんと杢代(和人 吾妻道長/仮面ライダーバッファ役)くんが怖い話をして、夢奈ちゃんと私を怖がらせたりして(笑)。

-埼玉スペシャルアンバサダーの大役を務めたことで、ファンの応援次第では、ハクビが活躍するスピンオフができるかもしれませんね。

そうなったらうれしいですね。瑠雅くんと桜井姉弟のダブル変身も夢だったので、機会があればぜひやりたいです。「ギーツ」のスピンオフ(「仮面ライダータイクーンmeets仮面ライダーシノビ」23)に出演した時、アクションの得意な坂本(浩一)監督がハイキックのアクションに挑戦させてくださったんですけど、ハイではなくミドルになってしまったのが悔しくて。アクションは大好きなので、もう一度チャンスがあれば、体作りから頑張りたいと思います。本編では「アームドクロー」フォームだけだったハクビにも、より強力な専用フォームをお願いします(笑)。「強く願えばかなう」が「ギーツ」の物語なので、諦めずに願い続けます!

-最後に、志田さんの考える『THE 仮面ライダー展』埼玉会場の見どころを教えてください。

私も今回、(一緒に埼玉スペシャルアンバサダーを務めるレジェンドスーツアクターの)高岩成二さんに会場を案内していただき、「仮面ライダー」50年の歴史の深さを実感しました。これから「ギーツ」以外の「仮面ライダー」も愛していこうと思います。皆さんもぜひ、お気に入りのライダーをご覧いただくと共に、初めて知るライダーの歴史を体感し、さらに「仮面ライダー」を愛していただけたらうれしいです。そして、埼玉会場限定で展示されている仮面ライダーハクビにも、ぜひ会いに来てください!

(取材・文・写真/井上健一)

『THE 仮面ライダー展』埼玉会場

開催期間:2024年3月30日(土)~2024年5月6日(月祝)

会場:EJアニメミュージアム

〒359-0023

埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3

ところざわサクラタウン 角川武蔵野ミュージアム3F

交通 電車:JR武蔵野線「東所沢」駅から徒歩約10分

車:関越自動車道「所沢」ICから約8分

開場時間:10:00~18:00(最終入場は17:30まで)

休館日:毎週火曜日(4月30日は営業)

チケット情報など最新情報はEJアニメミュージアムホームページを参照。

『THE 仮面ライダー展』埼玉会場限定展示の仮面ライダーハクビ(C)エンタメOVO

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