衆院鹿児島1区は自民、立民の現職一騎打ちか 川内博史氏が繰り上げ当選 4月の鹿児島市議選では明暗…自民「実績訴える」立民「追い風吹く」

衆院鹿児島1区に出馬予定の宮路拓馬氏(左)と川内博史氏

 立憲民主党の川内博史氏が繰り上げ当選することが24日、決まった。川内氏が拠点とする衆院鹿児島1区は自民党の宮路拓馬氏が現職。現時点で他に候補者の擁立はなく、次期衆院選は現職対決の構図が見込まれる。両党の県関係者は、年内にも取りざたされる解散・総選挙を見据えて気を引き締めた。

 立民が結党して初めての衆院選となった2017年、川内氏は野党共闘が実現した1区で、自民新人だった保岡宏武氏らを破って当選した。与野党前職同士の一騎打ちとなった21年の前回衆院選では、1区初挑戦の宮路氏が10万票余りを得て当選。9万票弱だった川内氏は立民の九州比例名簿で次々点となり、復活もかなわなかった。

 県内の各政党が次期衆院選の前哨戦と位置付けた14日投開票の鹿児島市議選では、政治資金パーティー裏金事件の余波もあり、自民は得票率を改選前より10ポイント以上落とした一方、立民は約4倍に伸ばし、議席も一つ増やした。

 立民県連の柳誠子代表は、「追い風が吹いている。市議選の勢いを衆院選へつなげたい」とし、野党共闘に意欲を示した。

 対する自民県連の吉留厚宏県連幹事長は市議選の結果を厳しく受け止め、「候補者の魅力や実績、抱負を訴えるしかない」と話した。

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