U-23大岩監督への緊急提言「荒木と松木のFC東京コンビに命運託せ」 パリ五輪懸け今夜カタール戦

松木玖生(17番)/(C)共同通信社

パリ五輪の予選を兼ねたアジア杯U-23カタール大会のグループリーグ(GL)3戦目に日本代表が対戦した韓国は、正CB2人をケガと出場停止で欠き、いつもの「4DF」ではなく、付け焼き刃の「3DF」を採用した。そんな韓国を相手に試合は日本のペースで進んだ。しかし、枠内シュート2本で1ゴールの韓国に対し、日本は14本ものシュートを放ちながら無得点に終わった。

韓国戦後、FW荒木遼太郎(FC東京)が「良い崩しはできている。ゴール前の決定力が足りないだけ」とコメントしていた通り、まさに決定力不足によって手痛い敗戦となった。GL2位に甘んじたことで準々決勝では、GLでA組1位の難敵・開催国カタールと戦うハメになった。

大岩ジャパンが勝つためには一も二もなくゴールを奪うことだが、GL3試合で1トップを務めた細谷真大(柏)、藤尾翔太(町田)、内野航太郎(筑波大)のFW3人衆は不発続き。カタール戦ではアテにならない。

そこで「今季Jリーグでゴールを量産しているFW荒木をチャンスメーカーではなく、より相手ゴールに近いエリアに置き、同じFC東京所属でチームの大黒柱・MF松木玖生とのコンビに命運を託したい」とは元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏である。

「その荒木は相手ゴールに近い場所に固定するのではなく、持ち前の運動量と俊敏性を生かして左右、2列目と自由に動き回らせ、積極的にゴールを狙わせたい。シュートのアイデアの豊富さと決定力の高さはチームでも出色の荒木は、ボランチMF松木と所属先のFC東京でも好連係を見せている。4月3日、FC東京は国立競技場で浦和と対戦。試合途中から松木はトップ下でもプレーしたが、前線の荒木とのコンビが冴えて試合をコントロール。

0-1で迎えた後半、荒木と松木のゴールでFC東京が逆転勝ちを収めた。荒木が先発した韓国戦では、後半18分から松木が登場。32分に荒木が退くまでの14分間、一緒にプレーして松木が荒木に効果的なスルーパスを通す場面もあった。この2人に攻撃面を差配させ、勝利を手繰り寄せてもらいたい」(六川氏)

パリ五輪のアジア枠は「3.5」。準々決勝で負けてベスト4入りを逃した瞬間、7大会連続で出場していた五輪への道が閉ざされる。

注目の一戦は、日本時間の25日午後11時キックオフ――。

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