ガイアックス、兵庫県内の中学・高校を対象に「起業」がテーマの探究プログラム「ひょうご起業ゼミ」を無償提供

ガイアックスは、兵庫県の「若年層向けアントレプレナーシップ教育プログラム導入事業」業務を受託し、「起業」をテーマにした探究プログラム「ひょうご起業ゼミ」を、兵庫県内の中学・高校に対して無償で提供することを、4月24日に発表した。

「ひょうご起業ゼミ」は、生徒が興味・関心のある領域から社会課題を見つけて情報を収集し、解決策となる新しい商品・サービスの考案とプレゼンテーションにチャレンジするワークショップ形式のプログラム。なお、授業は起業と教育に精通した同社のメンバーが務め、授業スライドやワークシートなども用意しているため、学校は負担を最小限に抑えてプログラムを導入することが可能となる。

同プログラムのポイントは以下の3点。

1.起業と教育のプロが授業を担当

授業を務める講師は同社で起業支援に携わるメンバーであり、全員教育の現場経験も有している。起業と教育両方の知見を持ち合わせているため、難しいテーマでも中高生が理解しやすく、そして興味を持ちやすい授業を行う。

2.生徒が主体的になるコンテンツ設計

同プログラムでは、生徒が活動に没頭できるよう、以下の点を意識してコンテンツを設計している。

  • 自分自身が興味・関心のある領域で課題を設定
  • アウトプットを重視し、グループワークが基本
  • 達成感を得られるよう、ワークをスモールステップに細分化

3.教員もプログラムに集中できる

授業の準備や当日の運営はすべて同社のメンバーが行うため、事前の打ち合わせ以外、教員が準備することはほとんどない。そのため、教員も生徒たちとともにプログラムを楽しみながら、学習の様子の観察や評価に集中できる。

同プログラムの標準カリキュラムを受講すると、日本政策金融公庫主催の「高校生ビジネスプラン・グランプリ」や兵庫県・大阪府主催の「スタートアップチャレンジ甲子園」などのビジネスコンテストにエントリーできる。

同プログラムの目的・ゴールは以下の通り。

  • 世の中にどのような社会課題があるかに気づく
  • 起業・スタートアップへの興味・関心を高める
  • 社会課題を自分事として捉え、課題解決の型を知り、主体的に解決に取り組む資質を育む

同プログラムの対象となるのは、兵庫県内の中学校・高校・中等教育学校・高等専門学校(1~3年生)。募集数は10校(応募多数の場合は兵庫県・教育委員会・同社で、申し込み内容を総合的に判断し、導入校を決定)で、各学校が指定する場所(例:教室、講堂、体育館など)で実施される。実施期間は、採択決定後、打ち合わせの上、順次~2025年2月9日。同プログラムの所要時間は50分/コマ×6コマ(標準カリキュラム)で、費用は無料。

実施内容は以下の通り。

1コマ目:課題設定1

  • 新しい商品・サービスがどこから生まれるのかを、身近な商品・サービスを例に知る
  • 社会課題とは何かを知り、世の中にどのような社会課題があるかを洗い出す

2コマ目:課題設定2

  • スタートアップとは何かやその魅力を知る
  • 洗い出した社会課題の中から、自身の興味・関心のあるものを1つ選ぶ
  • 課題の解像度を高めるために、ペルソナ(特にどのような人が困っているか)を設定する

3コマ目:情報収集

  • ペルソナへインタビューを行うことの重要性やインタビューのコツを知る
  • インタビューの準備を行う(インタビューの実施は希望者のみ、最終日までの課題とする)

4コマ目:整理・分析1

  • アイデア発想のコツを知る
  • 選んだ社会課題を解決するアイデア(=商品・サービス)を考案する
  • 考案した商品・サービスをビジネスとして社会に実装する方法を考える

5コマ目:整理・分析2

  • 実際の起業家のプレゼン動画を視聴し、プレゼンのコツを知る
  • 考えたアイデアを資料にまとめ、プレゼンの準備を行う

6コマ目:まとめ・表現

  • 参加者全員が小グループで考案したアイデアのプレゼンを行う
  • 今後活動を継続することを希望する場合、どのようなことを行うべきか(例:ビジネスコンテストへの出場など)を知る
  • 兵庫県や神戸市をはじめとする地方自治体でどのような起業支援が行われているかやそのメリットを知る

同プログラム実施までの流れは、まず各学校の環境に合わせてMicrosoft Forms、Googleフォーム、いずれかのフォームから必要事項を送信する。6月3日までに送信されるメールで採択結果を確認し、その後、オンラインで事前打ち合わせを実施。具体的な実施日時や内容をすり合わせ、順次プログラムを実施する。

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