北海道内でも普及期待 曲がる太陽光パネル 実証実験公開

再生可能エネルギー導入拡大の切り札として期待される、曲がる太陽光パネルの実証実験が、苫小牧市内で行われています。実験に使われているのは、プラント建設大手の「日揮ホールディングス」などが開発した太陽電池です。特殊な結晶構造「ペロブスカイト」を利用して作られていて、従来のシリコン型に比べ重さが10分の1程度で、曲げても発電できるのが特徴です。苫小牧の物流会社「苫小牧埠頭」の倉庫の屋根と壁にあわせて12枚のパネルを設置し、低温や潮風などの影響を受けても発電が可能か調べます。

日揮 山田昇司社長「こういう(気象条件が)厳しい場所で確実に発電できると実証することが製品化に向けて大きなデータになる」

苫小牧埠頭 海津尚夫社長「(屋根や壁のほかにも)飼料サイロのような円筒の物にも利用できるのではと期待している」

北海道内で使用する太陽光発電用パネルは、積雪に耐えられる強度の土台が必要で、コストがかさむことなどから、本州に比べて導入が遅れています。このパネルは垂直の壁にも取り付けられることから、北海道でも普及が期待されるということです。実験は今月から1年間続けられ、発電効率や耐久性を検証し、2026年から27年ごろの製品化を目指します。

© テレビ北海道