芸人、レスラー、グラドル〝3足のわらじ〟履くHARUKAZE お笑いを始めた動機は元カレの芸人

プロレスラーとしても活躍するHARUKAZE

“女芸人マニア”として知られているお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」の新道竜巳が、これから“馬鹿売れ”しそうな女芸人を紹介するこの連載。今回はプロレスラー、グラビアアイドルと3足のわらじを履く、異色の女芸人を紹介する――。

【プロフィル】
芸名‥HARUKAZE
本名‥加藤悠
生年月日‥1989年2月5日
出身地‥神奈川県横浜市

プロレスラー、グラビアアイドルとしても活動していて、芸人は最後に始めました。僕がHARUKAZEさんを知ったのは2017年8月のこと。当時は本名の「加藤悠」としてプロレスラー、グラドルとして活動していたんですが、写真週刊誌にコウメ太夫さんとの熱愛が報じられました。

コウメ太夫さんの事務所は交際を認めたのに対し、HARUKAZEさん側は当初、交際を否定してましたが、後に「少し付き合っていた」と認めました。そしてコウメ太夫さんと破局した1年後、お笑いを始めることになります。お笑いを始めた動機は「芸人の元カレが『プロレスラーを頑張ってない』ってバカにしたので、彼を負かしてやりたいなと思ったから」だそうです。

芸人としてのスタートは18年4月、ワタナベコメディスクールに28期生として入学しました。僕がたまたま養成所ライブを見に行った際、プロレスラーであることを生かした1人コントで会場を沸かしていました。

卒業後の19年、現在ピン芸人として活動するおおのまりあ(ベスト大野)さんがツイッター(現在のX)で相方を募集したところ、HARUKAZEさんが名乗りを上げました。すぐにネタの形が定まり「ネバーギブアップ」というコンビ名で活動を開始しました。

お笑いにかける情熱はすごいものがあります。女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」にも強い思いがあり、ネバーギブアップとして出場した時は会場のウケがとんでもなかった。HARUKAZEさんは愛されキャラなのでライブでもウケすぎてしまうことがたびたびある。でも残念ながら昨年12月30日をもってコンビは解散しました。現在はピンネタでライブに出演し続けています。

ちなみに仲のいい芸能人は、故千葉真一さん、桑野信義さん、高知東生さんなどビッグな人が多い。母親が清水節子さんという演歌歌手で交友関係が広いため、自然にビッグな友達が増えたようです。お母さん、高知さんとはラジオ日本で「清水節子のムーンナイトトーク」という番組もやっておられます。

一方でお笑い芸人の友達があまりできなかったようですが、最近やっと完熟フレッシュの池田レイラさんとご飯に行ったりしている。ただDMで面識のない人から食事に誘われ、困惑することもあるそうです。

プロレスラーとしては11年に「スターダム」でデビューしました。その後、何度か廃業することもありましたがそのたびに復帰され、現在は「ガンバレ☆プロレス」という団体で活動されています。

また「子供のころからなりたかった」というグラビアアイドルとしても活躍していて、週刊プレイボーイに水着で載るという夢もかなえました。DVDにも数多く出演されていて、「ハルカワ!」(13年)「悠なる挑戦! あなたのハートに腕十字 ハルカワリターンズ 悠やります!!」(14年)「ハルカマニア~君の笑顔にフォール負け~」(15年)などの作品があります。

金持ち芸人としても知られていて、東京・赤坂に20億円のビルを保有し、本人は六本木のマンションに住んでいます。携帯ゲームには月10万円ぐらい課金。プロレスの物販が売れるので生活費が稼げてしまうそうです。

Xのフォロワーが2万人いて「お金ない」とつぶやいたりするが、載せている写真はタクシーの中が多すぎるため、「お金ない」はどのレベルなのか分かりません。

ちなみにこの4月から、吉本興業の養成所である東京NSCに30期として入学しました。常に何事も闘い続ける姿は、真の格闘家だと思います。

しんどう・たつみ 1977年4月15日生まれ、千葉県出身、本名・濱島英治郎。平井“ファラオ”光と組む「馬鹿よ貴方は」として「THE MANZAI」「M―1グランプリ」で決勝進出を果たした実力派。緻密なネタ作りに定評がある一方、女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」では、予選会場に足しげく通い、ほとんどの出場者のネタを見るほどの“女芸人マニア”。

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