横浜M・宮市、著書がサッカー本大賞受賞でACL決勝進出とWの喜び「手に取ったみなさんが何かを感じてくれたらうれしい」

 ACL準決勝の激闘から一夜明けて心境を語る横浜M・宮市

 J1横浜MのFW宮市亮(31)が25日、横須賀市内での練習後、PK戦までもつれる激戦となった前夜のACL準決勝第2戦・蔚山戦(日産)を振り返った。

 熱戦の余韻も記憶に新しい中で「ホイッスルが鳴った瞬間から、みんな今シーズンベストのパフォーマンスを出していたが、それで終わらないのがACLだなと。蔚山もプライドを持って臨んできたので難しい試合になったが、最後は(勝てて)良かった。すごく良い試合だった」と話した。

 実は、同日には昨年末に出した自身の著書「それでも前を向く」が「第11回サッカー本大賞2024」の大賞と読者賞を受賞。度重なる大けがからの復活を記した一冊に「まだ僕も成長の途中だが、手に取ったみなさんが何かを感じてくれたらうれしい」と照れ笑いを浮かべながら話した。

 試合前に受賞の一報を受け「ありがたい賞をいただけた」と宮市。その後の試合では後半36分から途中出場し、クラブ史上初のACL決勝進出に貢献。「なかなかプロ生活でPK戦もなかったし、ホームでやるPK戦はあんなに心強いものはなかった。センターサークルから見る(ゴール裏にマリノスサポーターがいる)景色は揺さぶられるものがあった」という。

 欧州CLの出場経験もある宮市は「その国の1番、2番(のクラブ)が出てくる大会。みんなプライドを持って出て、最後の最後まで諦めない気持ちを持っているのは共通しているところがある」と欧州と変わらないACLの熱量を語った。

 決勝戦の第1戦は5月11日にホームでアル・アイン(UAE)と対戦。「すごい大会で、すごい場所にいると思う。みなさんの力をぜひお借りしたい」と悲願のアジア王者へ、7万人を収容する日産スタジアムを埋め尽くすファン、サポーターの来場を望んでいた。

© 株式会社神戸新聞社