手塚治虫記念館が30周年 漫画の神様の心つなぎ続け 宝塚でセレモニー、アトムとレオも登場

手塚作品のキャラクターが天井を彩る映像ホールで開かれたセレモニー=25日午前、宝塚市武庫川町、手塚治虫記念館(撮影・吉田敦史)

 宝塚市立手塚治虫記念館(兵庫県宝塚市武庫川町)が開館30年となり、25日、記念セレモニーがあった。手塚さんの親族や漫画家、地元関係者ら約70人が集まり、節目を祝った。

 手塚さんは5歳から約20年間を宝塚で過ごした。山崎晴恵市長が「自然への愛や命の尊さが込められた作品の原点が、ここ宝塚にあることを誇りに思う」とあいさつ。手塚さんの長男で名誉館長の真さんは「多くの若者に手塚の精神に触れてもらい、豊かな気持ちを育ててほしい」と願いを語った。

 トークショーでは、「ベルサイユのばら」で知られる池田理代子さんが手塚さんとの思い出を披露。当時漫画やアニメの作り手は肩身の狭い時代だったといい、「手塚さんの『ひどいことを言われてもめげちゃだめだよ』という言葉に励まされて今がある」と紹介した。アトムとレオも登場し、来館者は記念撮影を楽しんだ。

 同館では30周年記念の「火の鳥-手塚治虫のライフワーク」を6月23日まで開催中。同館TEL0797.81.2970 (貝原加奈)

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