家でWi-Fi電波が悪いときはどうすればいい?5つの原因と対処法を徹底解説

家の中でWi-Fiの電波が弱くなる5つの原因

家の中でWi-Fiの電波が不十分になると、日常生活や仕事に支障が出ることがあります。この問題には複数の原因がありますが、特にWi-Fiルーターの設置場所やその周辺環境が大きく影響します。

家具や壁などの物理的障害物、他の電子機器との電波干渉、建物の構造など、Wi-Fiの電波を弱める様々な要因を詳しく解説します。

1. Wi-Fiルーターの置き場所・環境が適切でない

Wi-Fiルーターは全方位に電波を発信しています。しかし、家具や厚い壁などの障害物があると、電波は遮られて届きにくくなります。ドアの開閉状態によっても電波の届きやすさに差が出ることがあります。ルーターを棚の中や家具の裏、部屋の隅や納戸など、目立たない場所に設置するのは避けましょう。

また、水や金属は電波の吸収が激しく、これらの近くにルーターを置くと電波が弱まることがあります。例えば、水槽や水を入れた花瓶のそば、金属製のラックの上などは避けるべきです。

また、戸建住宅でWi-Fiルーターを1階に設置すると、床や天井が障害物になり、電波は距離が離れるほど弱まるため、2階では電波が届きにくくなります。さらに、鉄筋や木造など家の構造によっても電波状況は変わり、鉄筋の柱が多い住宅では、電波の弱い部屋が出やすいです。

改善が見られない場合は、Wi-Fi中継器(無線LAN中継器)を用いることで、電波を強化し解決することが期待できます。また、家全体に安定したWi-Fi環境を実現するためには、メッシュWi-Fiシステムの導入が効果的です。メッシュWi-Fiは、複数のルーターが連携して広範囲に電波を届けることができ、特に電波が弱くなりがちな場所もカバーできます。

《対処法》

  • 部屋の隅や家具の下・裏側、棚の中にルーターを置かない
  • できるだけ家の中心にルーターを設置する
  • 水槽や高温多湿の場所、金属製の物の近くにルーターを置かない
  • 金属製の物の近くを避ける
  • Wi-Fi中継器(無線LAN中継器)を使用する
  • メッシュWi-Fiシステムを導入する

2. 他の2.4GHz帯を使用する機器との電波が干渉している

家の中では多くの電波が飛び交い、時には電波が混雑しWi-Fiの通信状況が悪化することがあります。

Wi-Fiは一般的に2.4GHz帯を使用し、これは家庭でよく使われる電子レンジやコードレス電話の周波数帯と同じです。Bluetoothデバイスも同様に2.4GHz帯を使用しており、これらの機器の間で法律的に許可されている限られた周波数帯で電波干渉が起こります。このため、Wi-Fiの電波が他の機器と干渉し、電波状態が悪化することがあります。

また、近隣の家で使われている2.4GHz帯の機器からの電波も影響を受ける可能性があります。Wi-Fiで利用可能な別の周波数帯である「5GHz帯」を活用することは、この問題を解決する効果的な方法です。

《対処法》

  • 2.4GHz帯以外の、5GHz帯に接続を切り替える
  • ・Wi-Fiルーターのチャンネルを変更する(取扱説明書を参照)

3. Wi-Fiルーターの子機が原因で電波が弱い

パソコンやスマートフォンなど、Wi-Fiルーターに接続されている子機自体の不具合が電波の問題を引き起こすことがあります。例えば、他のデバイスでは問題なく接続できるのに、特定のパソコンだけが電波状態が悪い場合、そのデバイスの問題を疑うべきです。

セキュリティソフトのファイアウォール機能が原因で、正当な通信まで遮断してしまっている可能性があります。ファイアウォールを無効にすると通信状況が改善する場合、ファイアウォール設定が問題である可能性が高いです。また、ソフトウェアやドライバが古いことで不具合が生じている場合もあります。

《対処法》

  • セキュリティソフトのファイアウォールを無効化するか、適切な例外ルールを設定する
  • ドライバーやソフトウェアを最新のバージョンに更新する

4. 接続している端末数が多いことによる影響

Wi-Fiルーターに多くのデバイスが同時に接続されている場合、接続速度が遅くなることがあります。多くのルーターは複数のアクセスポイント機能を持ち、これを活用することで接続の効率を向上させることができます。

《対処法》

  • ルーターがサポートしているアクセスポイントの数を確認し、必要に応じて分散させる

5. Wi-Fiルーターや端末の不調が原因で電波が悪い

Wi-Fiルーターが古いモデルである場合や、高温状態での熱暴走が原因でうまく機能しなくなることがあります。また、接続している端末自体の不調も、Wi-Fiの電波が弱くなる要因となり得ます。

ルーターが老朽化していたり、複数の端末を安定して接続したい場合には、メッシュWi-Fiシステムの導入が有効です。メッシュWi-Fiは複数のユニットを用いることで、電波が不安定な場所や電波の弱い部屋をカバーし、全体的に安定したWi-Fi環境を構築します。

《対処法》

  • Wi-Fiルーターを定期的に再起動する。電源をオフにして10秒待った後、再び起動させる
  • 使用している端末のストレージ容量を確認し、不要なデータを削除する

まとめ

Wi-Fiの電波が弱いと感じたときは、最初にWi-Fiルーターの置き場所を見直すことから始めましょう。電波は遠くへ行くほど弱まるため、通常Wi-Fiの電波の到達距離は10~100メートルとされています。

しかし、家の中での電波の遮断物が存在する場所では、たとえ距離が十分であっても電波が届きにくいことがあります。このような場合、5GHz帯への切り替えや中継器の使用が効果的です。これらの方法でWi-Fi環境を最適化し、より安定した通信環境を実現しよう。

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