肥薩線、復旧方針「早急に」 人吉―吉松、20年に豪雨被害

記者会見するJR九州の古宮洋二社長=25日午後、福岡市

 JR九州の古宮洋二社長は25日の定例記者会見で、2020年7月の豪雨で一部区間の不通が続く肥薩線を巡り、今後の対応が決まっていない人吉(熊本)―吉松(鹿児島)間の復旧方針について「会議体の形を含め、方向性を早急に決めていきたい」と述べた。

 鹿児島県の塩田康一知事と宮崎県の河野俊嗣知事から今月、復旧に関する議論に前向きな発言があったことを歓迎。一方で「(被災前の)1日の利用人員は100人程度で年間3億円の赤字。出口論は決めていない」とくぎを刺した。

 同社は今月、人吉―吉松間の北に位置する八代―人吉間を鉄路復旧させることで熊本県、国と基本合意。24年度内の最終合意を目指す。

© 一般社団法人共同通信社