LSEG、第1四半期契約の伸び鈍化も安定予想 MSとの提携進展

Huw Jones

[ロンドン 25日 ロイター] - LSEG(ロンドン証券取引所グループ)が25日発表した第1・四半期決算は市場予想と一致した。米マイクロソフトとの提携による商品を投入する計画も明らかにした。

第1・四半期の総利益(回収分を除く)は20億8900万ポンド(26億1000万ドル)、粗利益は18億9300万ポンド。LSEGがまとめた市場予想に沿った水準だった。

同社は「成長が続き、利益率が改善すると自信を持っている」と表明。昨年11月に示した財務ガイダンスを全て達成できるとの見通しを示した。

ただ第1・四半期のオーガニック年間契約額(ASV)の伸びは6%で前四半期から低下し、一部のアナリスト予想を下回った。

ASVの伸び鈍化についてLSEGは、UBSに救済買収されたクレディ・スイスの契約を失った影響が続いていることに加え、世界的な銀行大手との複数年にわたる新たな契約が発効したためと説明した。新契約は初年度を「若干値引き」したという。

クレディ・スイス関連の影響はまだ半分しか出ていないが、オーガニックASVの伸びは今年も6%程度との見通しを示した。

<マイクロソフトとの提携は順調に進展>

デービッド・シュウィマー最高経営責任者(CEO)はアナリストとの会議で「マイクロソフトとの提携は引き続き順調に進展しており、多くの製品の外部へのパイロット・リリースや一般リリースがこの半期に予定されている」と述べた。

四半期ごとのASVの小さな変化にこだわるべきでないとし「ビジネス面で広範囲にわたる不振は見られない。リテンションは依然、緩やかに回復している」とした。

LSEGによると、5億ポンドの自社株買いが第1・四半期に完了した。2024年は総額10億ポンドの自社株買いを目指す。

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