「”SJ砲”が打ったら勝つ!」――ジャッジ&ソトがヤンキースにもたらす勝利のジンクス<SLUGGER>

現地4月24日、ヤンキースは本拠地で行われたアスレティックス戦に7対3で快勝。初回にアーロン・ジャッジが先制4号2ラン、6回にはホアン・ソトが6号ダメ押しソロ本塁打を放ち、今季から主砲コンビを組む“SJ砲”が初のアベック弾を記録した記念すべきゲームにもなった。

激戦区のア・リーグ東地区で目下首位に立つヤンキースだが、その快進撃はやはり“SJ砲”がカギになっている。ジャッジ、あるいはソトが本塁打を放った試合のこれまでの戦績は以下の通りだ。

3月30日○ vsアストロズ(ソト1号)
4月3日○ vsダイヤモンドバックス(ジャッジ1号)
4月6日○ vsブルージェイズ(ジャッジ2号)
4月8日○ vsマーリンズ(ソト2号)
4月13日○ vsガーディアンズ(ソト3号) ※ダブルヘッダー第2試合
4月14日● vsガーディアンズ(ジャッジ3号)
4月17日○ vsブルージェイズ(ソト4号)
4月19日○ vsレイズ(ソト5号)
4月24日○ vsアスレティックス(ジャッジ4号、ソト6号)
実に8勝1敗、勝率.889である。これにはアーロン・ブーン監督も「(2人のどちらかが本塁打を放つのを見ると)心の中が暖かくなってぽかぽかする。寒い日のホットチョコレートみたいな感じだな(笑)。」と余裕のジョークを飛ばすほどだ。

ソトが打撃好調なのとは対照的に、ジャッジは前日まで打率.180と不振にあえいでいたが、24日の先制弾は特別だった。カウント1-2からアウトローのコーナーにズバッと決まった99マイルの4シームで三振に倒れたと思い込み、おとなしくベンチへ戻りかけたところで、まさかのボーク判定。打ち直しのチャンスを得たジャッジは、やはりアウトローに投じられた97マイルの4シームを見事に捉えた。ライトスタンドへ一直線に飛び込んだ打球は通算261号となり、デレク・ジーターを抜いて球団歴代9位に躍り出た。

三振こそ多いが17四球はリーグ4位タイとボールは見えているし、平均打球速度もメジャー上位と決してパワーは衰えているわけではない。2022年にア・リーグ史上最多のシーズン62本塁打を放った長距離砲が目覚めれば、ただでさえ好調のヤンキースは、さらに手が付けられなくなるに違いない。

構成●SLUGGER編集部

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