入札妨害の元県職員の訴え退ける 予定価格を業者に教えた見返りにカープチケット受け取る 広島高裁

県発注の公共事業の入札で予定価格を教えた見返りに業者からカープの試合チケットを受け取った罪に問われている男の控訴審で、広島高裁は一審の有罪判決を支持し男の訴えを棄却しました。

県土木建築局の元職員、曽根田英一被告(50)は、2021年8月、県立高校の改修工事の入札で土木建築会社の社員に予定価格を伝えて不正に落札させ、見返りにおよそ12万円相当のカープ戦スイートルームのチケットを受け取った罪に問われています。

一審判決では懲役2年6カ月、執行猶予4年などの判決を言い渡され、不服として控訴していました。

25日の判決公判で広島高裁の森浩史裁判長は「工事の予定価格のメッセージを送ると相手からチケットの具体的な話があったことから、謝礼の趣旨を認識していたことは明らかだ」と指摘し、「賄賂性を認めた一審の判断に誤りはない」として、一審の有罪判決を支持し曽根田被告の訴えを棄却しました。

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