中国ラオス鉄道、貿易貨物量800万トン超す

中国ラオス鉄道、貿易貨物量800万トン超す

11日、ラオス・ビエンチャンのビエンチャン南コンテナ場で積み上げ作業を行う従業員。(ビエンチャン=新華社配信/楊永全)

 【新華社昆明4月25日】中国雲南省の昆明税関はこのほど、中国とラオスを結ぶ「中老鉄道」で輸送され、同税関を経由して輸出入された貨物量は、4月21日時点で800万トンを超えたと明らかにした。省内の磨憨(モーハン)鉄道口岸(通関地)は、8カ月連続で中国最大の東南アジア諸国連合(ASEAN)向け鉄道口岸となっている。

 同鉄道は2021年12月の全線開通から2年余りで、輸入果物・食糧・チルド水産品の指定監督管理施設の相次ぐ供用開始、スマート口岸建設の進展、磨憨口岸の総合機能の向上に伴い、影響力が高まり、輸送商品の構造改善も進んだ。新エネルギー車(NEV)、機械電気製品など中国製のハイテク製品を海外に輸出する一方、トウモロコシや乾燥キャッサバなど新商品の輸入も始まった。鉱産物などの大幅な輸入の増加は貨物量の急増につながった。

 同鉄道の国際貨物列車「瀾湄エクスプレス」は、22年1月に運行がスタートした。青果や日用消費財など輸送時間に制約のある貨物の輸送需要に対応し、運行本数は千本を超えた。上海、昆明とラオス・ビエンチャンを結ぶ国際定期貨物列車「滬滇(上海・雲南)-瀾湄線」、中国と欧州を結ぶ国際定期貨物列車「中欧班列」に乗り入れる「中老鉄道+中欧班列」など、「瀾湄エクスプレス」系統の列車運行も開始した。特に「中老鉄道+中欧班列」という新たな輸送モデルは、ラオス、タイなどから欧州までの鉄道輸送時間を15日間に短縮。これらの列車は、輸送効率を引き上げたほか、中国とASEAN諸国の貿易ルートも広げた。

 中老鉄道の「黄金線路」効果を頼りに、雲南は昆明を集積センターとし、東は中国西部と東南アジアを結ぶ「西部陸海新ルート」につながり、西は「バングラデシュ・中国・インド・ミャンマー(BCIM)経済回廊」に接し、南はASEAN諸国に影響し、北は「成渝(成都・重慶)地区双城経済圏」に通じる開放的な地域的枠組みを構築している。

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