芳根京子『Re:リベンジ』で赤楚衛二&錦戸亮の間で揺れる看護師役「キャストにもテーマにも惹かれ、やらない選択肢がなかった」

芳根京子さんが、ドラマ『Re:リベンジ-欲望の果てに-』の取材会に参加。オファーを受けた際の心境や出演の決め手について語りました。

【写真9枚】“リベンジ”したいことについてお茶目に語る芳根京子

現在放送中のドラマ『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(フジテレビ)は、巨大病院で巻き起こる権力争いをきっかけに、さまざまな事件が噴出。登場人物たちの「野心」と「復讐心」が入り乱れ、人間の内に秘めた「欲望」がむき出しになっていくリベンジサスペンスです。

本作で、主人公・天堂海斗(赤楚衛二)の恋人・朝比奈陽月を演じている芳根京子さんに撮影現場の雰囲気や共演者の印象をインタビュー。作品にちなみプライベートでリベンジしたいことについても聞きました。

芳根京子 物語のテーマや赤楚衛二や錦戸亮との共演に惹かれ「やりたいと思った」

──本作への出演が決まった際の心境を改めて聞かせてください。

私は11年前に木曜劇場『ラスト♡シンデレラ』(2013年)でデビューしました。同じ枠にヒロインという立場で戻ってこれるとは思っていなかったですし、俳優をいつまで続けられるのかという思いもあったのでうれしかったです。

当時のプロデューサーさんやスタッフの皆さんとお会いすることもあって、勝手ながら“ただいま”という気持ちで今撮影しています。

──本作出演の決め手は何かありましたか?

“やらない”という選択肢はなかったですね。若者が権力争いに立ち向かっていくという内容も、復讐などのテーマにも、主演が赤楚さんで錦戸さんがいてという共演者にも惹かれました。

これまで大人の方とご一緒することが多かったのですが、赤楚さんという同世代の方と一緒にお芝居ができることは一つのチャレンジなので、やりたいと思いました。

あと、私が演じている陽月はすごくいろいろなものを抱えていて、これからどんどんと明らかになってくることもあるのですが、そういった役もやりがいがあるだろうなと感じました。

──初めての看護師役だと思いますが、演じてみていかがですか?

細かい作業がすごく多くて、それをやりながらセリフを成立させるということが大変ですね。慣れていれば頭を使わずにできることですが、それをその場で覚えて、不慣れだと思われないようにテキパキとやらなければいけないですから。

所作を教えていただきながら「これをやるのか…」と思うこともたくさんあります。でもそういった壁がある分、逆に燃えてもいて。しかも自分の身になっていく感覚もあるので、いろいろと難しいですが、楽しいです。

──現場の雰囲気はいかがですか?

物語が重かったり、つらいシーンが多かったりするのですが、みんな現場を明るくしようという思いが強くて。笑いの絶えない現場ですね。

しかも、誰かがムードメーカーになっているというよりは、赤楚さんや監督をはじめ皆さん明るくて、みんなで現場を盛り上げている感じがします。

赤楚衛二の芝居は「その瞬間の感覚を大切にしているなと伝わってくる」

──赤楚さんとは9年ぶりの共演、錦戸亮さんとはドラマ初共演ですが、それぞれの印象はいかがですか?

赤楚さんとは『表参道高校合唱部!』(TBS)で共演しているのですが、当時の私は初めての連ドラ主演で、デビュー2、3年目だったので右も左も分からない状況で。一番覚えていることは歌練習なんです。それくらい必死過ぎてあまり記憶がなくて。

もちろん共演したことは覚えています。ただ、当時は人見知りもあってほとんどお話もしていませんでした。その後、何度か隣のスタジオで撮影していたときにご挨拶はしていましたが、きちんとお話しするのは今回が初めてという感じです。

──今回、恋人役という近い関係性での共演になりますが、撮影はいかがですか?

その瞬間の感覚を大切にされていることがすごく伝わってくるので、一緒にお芝居をしていると「いいキャッチボールができているな」と思う瞬間がたくさんあります。

撮影の合間は、お互いにサウナが好きなので、「どこに行っているんですか?」「何度くらいですか?」という会話が多いですね(笑)。あとは陽月の妹・美咲を演じている(白山)乃愛ちゃんがすごく可愛いので、3人でお話することもあります。

──赤楚さんは以前、芳根さんとの9年ぶりの共演に「緊張する」と話していました。

本当ですか!?そんなそぶり見せていませんよ(笑)。

私のほうが3つくらい年下なのですが、赤楚さんから「芳根ちゃんって年下なんだ!同い年くらいの感覚だった」と言われたことがあって。そんな風に気楽に話してくださっているならうれしいな、と。お互いに大変な役なので、支え合って最後まで走りきれたらと改めて思っています。

──錦戸さんの印象はいかがですか?

初めてお会いしたのはたぶん私が20歳くらいのときなのですが、バラエティ番組で何度かお会いしていて。このドラマの撮影初日に「実は昔お会いしていました」「ご無沙汰しております」と言ったら、「覚えてるよ!」と言ってくださったんです。それがすごくうれしかったですね。

今回、お芝居の現場でご一緒させてもらうのは初めてなので、今後の撮影も楽しみです。

──陽月は海斗と大友郁弥(錦戸)の間で揺れ動きますが、芳根さんから見た海斗と郁弥の魅力はどこにあると思いますか?

陽月にとって、海斗は心からの安心を与えてくれる人なのかなと思っています。“海斗と一緒にいる自分”を好きでいられるというか、ありのままでいられるんだろうな、と。海斗が素直だから陽月も素直でいられる。撮影をしながら“安心”をすごく感じています。

大友先生は大人ですよね。陽月にも何かに寄りかかりたくなるときがあって。そんなときにドシッと、ブレずに大友先生がそこにいてくれるから甘えてしまうというか。でも本当にこれでいいのかという葛藤もずっとあるので、それがまた苦しいんですけど。

2人から得られる安心感の種類が違います。そういう男性2人の間にいる陽月という役を演じられて、とても贅沢な立ち位置にいると感じています。

芳根京子が“リベンジしたいこと”は?

──第1話終盤で海斗は行方不明になりました。もし芳根さんが陽月と同じ立場になったら、どういう行動に出ると思いますか?

自分の気持ちに整理がつくまでは相手に連絡をしちゃいます。周りの人にもいろいろと話を聞いて、情報を集めるために走ると思います。でも、いつかどこかで区切りはつけなくちゃいけないときが来ますよね…。

何ヵ月かかるか分からないですけど、自分にできることをやって、諦められる環境をつくるように動くのかなと思います。

──しかし5ヵ月の時間が経ったある時突然、陽月の前に再び海斗は現れました。芳根さんならどうしますか?

どうしましょう(笑)。陽月は、いろいろと葛藤して、別れを決意して、次に進んでいましたから…「今さらなんなの?」というセリフにすべてが詰まっていますよね。自分に置き換えると難しいですが、陽月の気持ちはすごくくみ取りやすかったです。

──芳根さんがドラマや映画などの現場で、好きなものや好きな瞬間はありますか?

お芝居以外のことで言うと、いろいろなご縁があって今のチームが集まっていると思うので、皆さんとコミュニケーションを取っている時間はすごく好きです。撮影の合間も、できるだけ楽屋に戻らず、皆さんと会話をするようにしています。

金井紘監督は、以前『コントが始まる』(2021年/日本テレビ)でご一緒したので、そのときの話をしました。とはいえ、『コントが始まる』で私が演じたのは、そこまで出番の多い役ではなかったので、監督としっかりお話できるのも今回が初めてで。自分のことも、監督のことも、役のこともたくさんお話できることがすごくうれしいです。

やっぱり2回目、3回目とまた別の現場でお会いできるって、うれしいですよね。赤楚さんとも、以前できなかったお話がたくさんできていますし、感慨深さを感じています。

──タイトルにちなみ、プライベートなことでリベンジしたことはありますか?

「反省しても後悔しない人生」というものを心がけているので、リベンジしたいことは「ない」と答えたいのですが…小さなことで言うと、カーテンのサイズを間違えて買ってしまったのでリベンジしたいです(笑)。

自分でサイズを測ってネットで注文したのですが、測り方が甘かったようで、横幅が大きかったんです。だから、ちょっとボリュームがすごくなってしまっていて。また何かタイミングがあったら買い替えようと思っています。

──最後に、ドラマの今後の見どころを聞かせてください。

海斗も、大友先生も、陽月も、これから乗り越えなければいけない壁がみんなたくさんあります。私自身、先のことを考えるとキャパオーバーしてしまうので、展開を一つずつ区切りながら考えていますが、それくらい情報量が多くて、スピード感があって、飽きない作品だと思います。

大友先生が何を考えているのか、陽月はなぜ大友先生と一緒にいるのかなど、どんどん明らかになっていきますので、毎話見逃さず、最後まで怒涛の展開を見守ってください。

撮影:河井彩美
ヘアメイク:太田年哉(maroonbrand)
スタイリスト:岡本純子

© 株式会社フジテレビジョン