予定価格を伝えた見返りにマツダスタジアムのスイートルーム 加重収賄などに問われた元広島県職員の控訴を棄却 広島高裁

公共工事の入札情報を提供する見返りに野球観戦チケットを受け取るなどしたとして加重収賄などの罪に問われた元県職員の控訴審で、広島高裁は25日、1審の有罪判決を支持し控訴を棄却しました。

元県土木建築局 建設産業課の 曽根田英一 被告(50)は、県立高校の改修工事の入札に関して予定価格などの情報を漏洩し、その見返りとしてマツダスタジアムのスイートルーム入場券を受け取るなどしたとして、1審広島地裁で懲役2年6か月・執行猶予4年の有罪判決を言い渡されていました。

これまで曽根田被告は、「チケットについては以前より、余ったものをもらっていたので、賄賂の認識はない」と主張していて、判決を不服とし控訴していました。

広島高裁の 森浩史 裁判長は、業者とのやり取りなどから「チケットの交付に設定金額を教えたことへの謝礼の趣旨が込められていることは明らか」と指摘しました。賄賂性を認めた1審判決の判断に誤りはないとして控訴を棄却しました。

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