病院がBCGワクチンの準備ミス 通常より濃い濃度のワクチン 約8年間に500人ほどに接種か【香川・綾川町】

香川県綾川町の病院がBCGワクチンの準備ミスで、通常より濃い濃度のものを接種していたと発表しました。ミスは2016年から約8年間に及び、500人ほどが誤った濃度で接種を受けていたとみられています。現時点で副反応の報告はないということです。

(綾川町国民健康保険陶病院 大原昌樹院長)
「誠に申し訳ありませんでした」

誤りがあったのは綾川町国民健康保険陶病院です。病院によりますと、2016年4月ごろから今年3月8日までの8年間にわたり、準備の段階で乾燥ワクチンを本来0.15ミリリットルの生理食塩液で薄めるべきところ、0.1ミリリットルしか注入しなかったため、通常より濃いワクチンが接種されたということです。

準備を担当した複数の職員が本来の手順を確認せず、前任者や同僚の職員から口頭で説明された誤った方法で行っていました。

(綾川町国民健康保険陶病院 尾崎明子総看護師長)
「当院のスタッフは(添付されている)スポイトを使用せず注射器を使ったため、(誤った濃度のワクチンを)作っていました」

BCGワクチンは結核の予防のため1歳未満で接種を受けるものです。この病院で対象の期間に接種を受けたのは712人で、そのうち約7割にあたる500人程度が、誤った濃度で接種を受けていたとみられています。

病院の調査で、副反応に関する明らかな事例はいまのところないということで、病院では接種を受けた人に謝罪するとともに相談窓口を設けています。

© RSK山陽放送株式会社