相場展望4月25日号 米国株: 米株価の上昇は自律反発の範囲か、注目 日本株: 米半導体株指数と円安の動向に注視

■I.米国株式市場 ●1.NYダウの推移 1)4/22、NYダウ+253ドル高、38,239ドル 2)4/23、NYダウ+263ドル高、38,503ドル 3)4/24、NYダウ▲42ドル安、38,460ドル

●2.米国株:米株価の反発は自律反発止まりか? 注目 1)大幅下落の反動で、目先の自律反発を期待した買いが入った ・NYダウの推移 3/28 39,807ドル 最高値 4/17 37,753 ▲2,054ドル安・▲5.16%下落 4/23 38,505 +752ドル高 ・3/28最高値からの下落幅に対して、+36.6%。これは戻り高値を目指す勢いがあるとは思いにくい。

2)米主要企業の決算発表シーズン入りに株価上昇の期待材料にしたい ・4/25決算発表するマイクロソフト、アルファベットに期待したい。 ・この主力銘柄の決算と今後の見通しが試験紙となる可能性がる。

3)米株式の上昇を牽引してき半導体株指数(SOX)は反発も、本格反騰に至らず ・フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の推移 3/07 5,165 過去最高値 4/19 4,306 高値から▲859安・▲16.63%下落 4/24 4,526 底値4/19から+220反発

・SOXは4/19⇒4/24まで+220戻したが、高値からの下落幅に対して、+25.6%に過ぎない。

・わずか4分の1程度の値戻しであり、「下落途上の範囲内での若干の反発」に過ぎないとの見方もできる。

・人工知能(AI)による急騰は行き過ぎ現象との見方が台頭している。確かに、エヌビディアの株価も下落に転じ、反発も限定的とみられる。

・新たな上昇テーマが浮上するまでは、低迷な時期を迎えることになりそうだ。

4)米国の株価は、すでに高値まで買われ過ぎており、今後の株価動向に注視

5)懸念材料 ・インフレ ・米経済の力強さ ・企業業績 ・賃金上昇 ・米長期金利

●3.エヌビディア株が4/19、▲10%安で終え、1日で時価総額▲2,117億ドル減(Quick) 1)時価総額は4/19終値時点で1兆9,050億ドルと、2兆ドルを割り込んだ。

●4.台湾TSMC、6日間で株価▲13%下落、一段安の可能性、オプション取引が示唆(ブルームバーグ) 1)6営業日で時価総額▲1,000億ドル(約15.5兆円)が消失した。 2)TSMCは先週、2024年の半導体市場(半導体メモリーを除く)の伸び見通しを下げた。 3)AIを巡る熱狂的関心で、ここ1年で株価が急伸したが、最近は慎重なニュースが相次ぎ、株価上昇は行き過ぎだと見る向きが増えた。

●5.米、中国TikTokの「利用禁止」法が成立、違憲訴訟が起きる可能性も(朝日新聞) ■II.中国株式市場 ●1.上海総合指数の推移 1)4/22、上海総合▲20安、3,044 2)4/23、上海総合▲22安、3,021 3)4/24、上海総合+22高、3,044

●2.中国の財政収入、1~3月期は前年同期比▲2.3%減、減税が重し(ロイター) 1)財政支出は前年同期比+2.9%増。

■III.日本株式市場 ●1.日経平均の推移 1)4/22、日経平均+370円高、37,438円 2)4/23、日経平均+113円高、37,552円 3)4/24、日経平均+907円高、38,460円

●2.日本株 : 米半導体株指数と円安の動向に注視 1)4/24の日経平均上げ幅+907円高のうち+321円(+35.4%)が半導体関連3銘柄 ・半導体関連3銘柄の日経平均への寄与額 東エレク 226.55円 (株価は+2,310円高) アドバンテスト 49.69円 (株価は+190円高) 信越化 44.79円 (株価は+274円高)

2)米フィラデルフィア半導体株指数の動向が、日本株の影響を及ぼす

3)円相場は、4/24米国で155円台に突入⇒4/25日本時間で155円半ばまで円安が進行 ・34年ぶりの円安水準。

4)円安効果が株価にプラス面に着目してきたが、マイナス面を見る動き化に注目 ・円安効果で輸出関連の自動車・商社などの株価が上昇してきた。 ・しかし、過度な円安は日本経済・日本企業・国民生活をむしばむ。投資家が円安のマイナス面を見始めた場合、株価には負となる。

■IV.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします) ・4540 ツムラ 業績好調 ・7733 オリンパス 業績好調

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