今平周吾がドライバーのシャフトをチェンジ スペックはなんと『5S』、そのワケは?

今平周吾がドライバーのシャフトをチェンジ! その意図は?(撮影:米山聡明)

<ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 初日◇25日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>

昨年の「三井住友VISA太平洋クラブマスターズ」で優勝を挙げている今平周吾は、今大会からドライバーのシャフトをチェンジし春の御殿場決戦へと挑んだ。

秋口の御殿場とは違い「グリーンが柔らかかった。かなり重たいですね。雨もあると思うんですけど。早い方が好きなので、ちょっとやりにくい感じはあります」と違和感を覚えながらのラウンドとなった。それでも「ミドルパットが入ってくれた」と、初日は5バーディ・2ボギーの「67」にまとめた。

今週からドライバーに新シャフトを投入したが、スペックはなんと50グラム台の「S」というのだから驚きだ。開幕戦で使用していたグラファイトデザインの「ツアーAD IZ 6X」からフジクラの「ベンタスブラックTR 5S」へチェンジした意図を聞いた。

今までとフレックスも重量も異なるとあって「変えたばかりなので、まだ慣れてはいない。でも、少しずつイメージ通りになってきてるかな」と徐々にではあるが手になじんできている。変更の理由は「スプーンはつかまってるんですけど、ドライバーがちょっと右に行っちゃうので。それをそろえるためにシャフトを変えてみました」。ドライバーでよりボールをつかまえるためのシャフトチェンジだった。

ただ、プロで『5S』は物足りないのでは? と考えてしまうが「クラブが長くなると寝る癖があるので、シャフトが軽い分、それを抑えられる」とスイングの悪い癖を“軽さ”で矯正している。さらに「シャフトが硬すぎるとしならなくなっちゃうので、多少のしなり感と“間”も欲しい」と元々剛性の高いシャフトであることと、今平の求める”しなり感”を再現するには『S』がちょうどよかったという訳だ。また、長さは44.5インチと短めで「スプーンの振り感に近づけた」とのこと。

昨年の「三井住友VISA太平洋クラブマスターズ」では、ティショット専用の3番ウッド『RMXVD フェアウェイウッド』と、コブラ『LTDx』の3番ウッドを2本入れる奇策で優勝を果たした。今大会の“短い”ドライバーは御殿場でどんな効果をもたらすのか。あすも注目だ。(文・齊藤啓介)

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