【単独インタビュー】小松原美里選手が語る「やり切った」スケート競技人生…夫・尊選手との挑戦振り返る

2022年の北京五輪フィギュアスケート団体で銀メダルを獲得し、4月22日、競技の引退を発表した備前市出身の小松原美里選手(31)。25日、夫の尊選手とともにOHKの単独インタビューに応じ、今後の挑戦について語りました。

(小松原美里選手)
「引退を決めるのはかなり悩んだが本当に満足。やることをやり切った感じですっきりしている」

22日に引退を発表したフィギュアスケート・アイスダンスの小松原美里選手。引退を決めた理由を聞くと・・・

(小松原美里選手)
「自由にチャレンジできる心で成長していこうと昨シーズン(2023-24年)を過ごした。自分の好きな演技ができて心から楽しく、満足した。満足というのは、人としてはうれしいが、選手としては満足してしまった。あと2年、オリンピックまでやり切る覚悟ができなかった」

美里選手がフィギュアスケートを始めたのは9歳の頃。初めてスケートリンクに立った時、とても心地良かったと言います。

(小松原美里選手)
「手すりをつかむことも知らず、とにかくすごいスピードで滑り始めた。風が顔に当たる感じやちょっと寒い感じが楽しくて。最初に味わった気持ちは大切に感じている」

岡山市の岡山学芸館高校に進学し、女子シングルからアイスダンスに転向した美里選手。2016年にはアメリカ出身の尊選手とコンビを結成後、翌年に結婚し、『チームココ』の愛称で親しまれました。

そんな中、2019年に脳しんとうを起こし、競技に向かう姿勢が変わったと言います。

(小松原美里選手)
「毎大会、最後なんじゃないか、生きているのはすごいことだと実感しながら大会に出ていた。スケートの表現や自分のトレーニングにかける思いなどにいい影響で反映できた」

大けがを乗り越えた美里選手。2022年の北京五輪では日本のフィギュアスケート団体のキャプテンとして銀メダル獲得に貢献しました

(美里選手の夫 小松原尊選手)
「美里は心の強さを持っている人だから、尊敬している。最後まで頑張る強さが素敵だと思う。「お疲れ様でした、ありがとうございました」と言いたい」

美里選手は今後、プロに転向し、アイスショーなどに参加する傍らコーチになるために海外で勉強するということです。

最後に、ふるさと岡山への思いを語りました。

(小松原美里選手)
「通年リンクが岡山県内に2つある、日本の中では考えられないフィギュアスケーターにとても良い場所になっている。ここにたどり着いているのも応援してくださっている皆様のおかげなので、心からありがとうございますとお伝えしたい」

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