フォルクスワーゲンが中国に4000億円を追加投資、EV事業を加速

フォルクスワーゲンが中国に4000億円を追加投資し、EV事業を加速しています。

ドイツ自動車大手フォルクスワーゲンの中国法人は11日、「中国で、中国のために」戦略の重要な取り組みの一つとして、25億ユーロ(約4000億円)を投資し、安徽省合肥市にある生産・イノベーションセンターをさらに拡大し、研究開発能力を強化するとともに、フォルクスワーゲングループと小鵬汽車(XPeng)が共同開発したフォルクスワーゲンブランドの電気自動車(EV)2車種の開発を加速し、うち1車種の中型SUVの生産を2026年に開始すると発表した。

さまざまな兆候が示しているように、このグローバル大手企業は中国のEV販売台数が減速していても依然として中国での投資を拡大し続けている。

フォルクスワーゲンは1984年に中国に進出して以来、40年近く市場を開拓しており、伝統的なガソリン車時代には絶対的な「覇者」の役割を果たしていた。しかし、現在の中国自動車市場はすでに全面的な電動化の時代に入っており、ガソリン車は徐々に市場から見捨てられ、フォルクスワーゲンなどの自動車業界の巨頭が蓄積してきた優勢は徐々に後退しつつあり、すべての伝統的な自動車メーカーはEVへのシフトの大きな圧力に直面している。

フォルクスワーゲングループは23年に中国で新車323万6000台を納入し、前年比1.6%増となったが、全体の市場シェアは18年の18%から14%に低下した。主な原因はガソリン車の販売台数の減少だ。逆に、中国のEVメーカーはより高いシェアを獲得した。

新エネ車分野では、フォルクスワーゲンは前年比23.2%増の19万1800台だったが、新エネ車全体の949万5000台のわずか2%にすぎない。

これに対し、BYD(比亜迪)の新エネ車の販売台数は302万4400台に達し、新エネ車全体の30%以上を占めた。

フォルクスワーゲンは、中国でのEV販売実績は理想的ではないが、EVへのシフトが比較的早く、断固たる行動を取ったメーカーでもある。17年に中国でEV戦略をスタートし、安徽省合肥市に会社を多く設立し、中国におけるEV研究開発拠点を立ち上げた。

フォルクスワーゲン安徽はフォルクスワーゲンの中国における3社目の乗用車合弁企業で、フォルクスワーゲンは75%の株式を保有している。主に新エネ車の研究開発と生産にフォーカスしている。

フォルクスワーゲン中国科技(VCTC)はフォルクスワーゲンの100%出資企業で、フォルクスワーゲングループのドイツ本社以外で最大の研究開発センターと位置づけられ、コネクテッドカーの開発に専念している。

また、ソフトウェア開発会社のカリアド(CARIAD)、自動車部品生産の大衆汽車(安徽)零部件、フォルクスワーゲン(安徽)マーケティングサービスを設立したほか、車載電池大手の国軒高科(ゴーション・ハイテク)や自動運転向けAIチップメーカーの地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)などにも出資している。

公開されている資料によると、フォルクスワーゲン安徽が初めて中国市場で販売する新エネ車「ID.UNYX(与衆)」は24年第2四半期(4-6月)に発売予定で、AクラスのスポーツカースタイルのSUVと位置づけている。フォルクスワーゲングループは30年までに中国市場で自社ブランドのEVを30車種以上販売する予定だ。(編集/CL)

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