「傑出していた」前半の3ゴールを振り返る横浜FMのキューウェル監督、PK戦を制しアジアタイトルへあと1つ「ただ試合を楽しむだけ」

決勝へチームを導いた横浜FMのキューウェル監督[写真:©超ワールドサッカー]

横浜F・マリノスのハリー・キューウェル監督が、蔚山HD FC戦を振り返った。
【動画】決勝に向けた激闘! 数的不利で戦った横浜FMがアジア制覇へあと1つ

24日、AFC チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝2ndレグで横浜FMはホームに蔚山を迎えた。

アウェイで1stレグは1-0で敗れていた横浜FM。クラブ史上初の領域に達している中、大雨が降るホームゲームでは立ち上がりから圧倒する。

13分に植中朝日が先制ゴールを決めて2戦合計で追いつくと、21分にアンデルソン・ロペス、30分に植中とあっという間に3点のリードを奪う。

余裕が生まれたはずの横浜FMだったが、35分にCKから失点。それでもリードを得ていたが、39分にアクシデント。完全に裏を取られてカウンターを受けると、上島拓巳がハンドを犯してPKを与えるとともに一発退場に。これを決められ2戦合計3-3となる。

数的不利での長い戦いとなった横浜FM。後半には一度ネットを揺らされるもオフサイドで取り消し。そのまま90分を終えると、延長戦でもゴールが生まれず、PK戦に決着が委ねられた。

互いに4人ずつが成功。先攻の蔚山は、5人目のキム・ミヌのシュートをGKポープ・ウィリアムがセーブ。すると、5人目のエドゥアルドがしっかりと決め、決勝進出を決めた。

試合後、キューウェル監督は蔚山戦の2試合について言及。延長戦を含めて120分以上、そしてPK戦を戦い抜いた選手たちを称えるとともに、スタッフも称えた。

「この2試合は我々から全てを奪ったが、選手たちは対処できると言い、実際に成し遂げた。選手たちの功績だが、選手の準備が整っているかどうかを確認してくれたコーチングとメディカルのスタッフの功績も大きい」

「90分をゆうに超える選手たちの仕事ぶりには信じられないほどだ。彼らは一丸となって懸命にプレーし、なかなか崩れなかった」

「我々は時々、少し運にも恵まれた。それについて疑問の余地はないが、我々はチャンスを自分たちに引き込んだ。これから最もプレーする最も難しい試合は、準決勝だと彼らに伝えていた」

また、立ち上がりの攻勢について言及。失点するまでは非常に良かったとし、その後は数的不利になるなど難しかったものの、選手たちがしっかりと戦ったと振り返った。

「ほとんどの試合で、我々は限界まで追い込まれており、今夜も例外ではなかった。試合を振り返ってみると、最初の35分間は傑出していたサッカーをしていたチームが1チームだけだったことがハッキリとわかるだろう」

「つまり、我々が生み出していたチャンスや動きのパターンは信じられないほど素晴らしかった。蔚山は彼らの努力にもかかわらず、最初の33分、35分は攻撃をすることができなかった」

「嬉しかったし、我々は圧倒的なリードを奪ったが、残念ながら我々が一瞬そこでスリップし、彼らが巻き起こし、その後は混乱しているように見えた」

「選手たちがシフトを入れ直し、本当によく戦ってくれたことを非常に誇りに思っている」

いよいよクラブ史上初のACL決勝へ。相手はUAEのアル・アインとなる中、キューウェル監督は「我々は決勝を楽しむつもりだ。決勝でプレーするチャンスはそう多くないが、その時はただ試合を楽しむだけだ」とコメント。2試合での決着で、アジアの頂点を目指す。

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